古き良き16bit時代に設定保存ファイルとして頻繁に使われていたINIファイルは、多くの短所を持っていました。
すぐ思い付くものは以下の通り。
- 単なるテキストファイルで大きくなるとすぐ重くなる
- 込み入った構造を表現できない
- Windowsディレクトリに置かれるため全ユーザーから共有されてしまう
これを置き換えるためにレジストリが誕生したわけですが、今やレジストリも過去の遺物です。
INIファイル復活論 §
さて、今時のアプリは、Documents and Settingsの中のApplication Dataの下にXML文書ファイルを作成したりして保存するわけですが。
十分に単純で小さなデータを扱うのであれば、ここにINIファイルを作成しても良さそうに思えます。つまり、小さく、単純なデータに限り、個々のユーザーごとに用意されるディレクトリの下に置くとすれば、INIファイルの短所は問題にならないようにも思えます。
つまり、INIファイルを使っても良いのではないか、ということが考えられます。
だがしかし…… §
しかし、このINIファイル復活論にも問題がありました。
INIファイルに保存すると、文字はシフトJISで記録されます (標準的な日本語のWindowsでは)。
そう、今時のWindowsの世界にはシフトJISで表現できない文字がゴロゴロしているというのに、これは致命的な問題です。
もし、この問題を解決するために、INIファイルを改良したり、INIファイルを扱うAPIの改良版を作ろう、と考えるぐらいであれば、素直にXML文書を使った方が良いでしょう。