S-32だけで飛ぶS-32チャレンジが終わりました。この飛ばしにくい機体でキャンペーンを通して戦ってみたいと以前から思っていたのでした。そう、失速しやすく飛ばしにくいS-32とはまさにチャレンジと呼ぶに値する存在に思えたのです。
レギュレーションは以下の通りとしました。
- 自機、僚機にS-32を選択できるミッションは、S-32を使用する
- F-5Eしか選べないミッションはもちろんF-5Eで飛ぶ
- HAWKしか選べないミッションはもちろんHAWKで飛ぶ
- 艦載機しか選べないミッションでは特に指定はない。何で飛んでも良い
- MIR-2000Dしか選べないミッション11Bを避けるため、最初のコイン選択は必ずフェイス オブ コイン(表)を選ぶ
- 2回目のコイン選択はどちらでも良い
- 特にRANKは問わない
- 難度はACE
- キャンペーンクリアが目標なのでコインの都合でやらないミッションをやる必要はない
感想・S-32 §
実は、S-32が失速しやすいというのは、厳密に言えば誤りです。
S-32は速度が200MPHを切るとガクッと失速します。しかし、F-5EやFALKENも、やはり200MPHを切ると機種が下がり、そのまま放置すると失速が始まります。このチャレンジの終了後に確認してみました。
では両者の何が違うのでしょうか。
S-32は、200MPHを切った瞬間にストール状態に入り、ガクッと機種が下がります。他の機種は徐々に機種が下がり、完全なストール状態に入るまでにやや時間が与えられます。つまり、他の機種は、ストールの前兆を察知してリカバーする余裕が与えられるのに対して、S-32にはその余裕が与えられないということです。
この相違は、超低空を飛行している時には致命的な違いをもたらす可能性があります。つまり、S-32が超低空でストールを起こすということは、リカバーするチャンスもなく地面に激突するリスクがあるということです。
この特徴は、イマイチ冴えない機動性と合わせて、この機体に一撃離脱戦法向き戦闘機という性格を与えます。高速で接近し、一撃を与え、そのまま飛び去るという戦法に適した機体です。
もっとも、そのように使おうとしても、最大速度が今ひとつ速くないという問題が残るのですが……。敵より遅い状態で、一撃離脱戦法はやりにくいのです。
ちなみに、S-32の場合、対地攻撃も一撃離脱戦法が向きます。やや速めの速度で接近し、攻撃後、飛び抜けます。当然、1回の攻撃で撃破できる敵は多くありません。それは反復攻撃でカバーします。
ちなみに、S-32は通常ミサイル82発、QAAM14発という潤沢な武装を持つので、これを活用して挑めば、たいていのことは解決します。機体の扱いにくさを武装の強力さでカバーするようで、今ひとつ嬉しい表現ではありません。しかし、これも1つの事実です。
S-32乗りこなしの極意 §
真のS-32乗りとは、S-32を失速させずに思い通りに乗りこなす能力を持つ者です。
より具体的に言えば、L1ボタンを強く押し込んだりせず、減速する場合は弱く断続的に使います。
そして、減速に向かない機体だという特性を把握し、速めの速度で合理的に飛ばすことがれきれば完璧です。
乗りこなしさせすれば、S-32は武装も豊富で強力な戦闘機として役立ってくれます。機種固定ミッションを除き、S-32だけでキャンペーンをクリアできることは、ここで証明したとおりです。
おそらく、限界まで行き着いたACE COMBAT 5プレイヤーが最後に乗りこなすべき機種の1つと言って良いでしょう。
各ミッションの結果と感想 §
以下に各ミッションの結果と感想を書きます。
MISSION 05『第三艦隊集結』 §
S-32×4
なんというじゃじゃ馬!
機体の向きを思い通りの方向に向けられません。
直前に飛んでいたEA-18Gが操縦性という点では極めて良好な機体であったが故に、尚更このじゃじゃ馬ぶりが意識されます。
コンパクトに旋回して敵の後ろに付く、というような空戦機動には向かないと見るべきか。それとも乗りこなしが足りないだけと見るべきか。
MISSION 06『白い鳥I』 §
S-32×4
S-32に、パワーと打撃力があるのは間違いありません。(最大速度は必ずしも大きくはないが)
速度に乗せてミサイルをたたき込んでまわると、かなり快適に戦闘を進めることができます。
特に巡航ミサイル母機のB-2Aは、全て高速で接近しつつQAAM2発発射、そのまま命中を確認することなく次の母機へ進路変更というやり方で問題なく落とせました。
しかし、ドッグファイトがやりにくいのは同じ印象。
一撃離脱戦法に専念すべき?
MISSION 27+『THE UNSUNG WAR』で、オヴニルとグラーバクがこれに乗ってあれほどの強さを発揮したのは、本当は凄いことなのかも?
MISSION 07『サンド島防衛戦』 §
S-32×4
不安定な機体での対艦攻撃は厳しい!
しかし、敵艦は全て撃沈できました。多少の空戦もできました。
MISSION 08『希望という名の積荷』 §
S-32×4
マップ右端までマザーグースワンを引っ張っていき、長時間の空戦を実施。
MIG-31もQAAM2発を撃ち込んで一瞬で仕留められてスムーズそのもの。これで、最大速度がもうちょっと速ければ……というのは無い物ねだりでしょうか。
TOTAL POINTS 15100は、自己ベストとタイ記録でした。つまり、S-32はこのミッションと非常に相性が良いということですね。
MISSION 09『憎しみの始まり』 §
S-32×4
おっと! 前のミッションに引き続き、TOTAL POINTS 17290は自己ベストのタイ記録です。
実は、これらのミッションのスコアアタックに向く機種なのかもしれません。
ちなみに、通常ミサイルもQAAMも使い切っておらず、BUNKER破壊を遅らせて空戦すれば、もっとスコアを伸ばしうる余地があります。
MISSION 10『見えざる姿』 §
S-32×4
電子戦機を最後にまわすとミッション失敗までの時間が短くなり、ネームド機を落とす時間が足りなくなることが分かってきたので、電子戦機優先に戦法を変更。ただし、グリムが気付くまでに、輸送機2編隊(4機)は落とします。
S-32も、使い方を正しく把握すれば乗りこなせるという気がしてきました。デリケートな機体なので、丁寧に無理なく扱う必要があります。
MISSION 11A『報復の連鎖』 §
S-32×4
だいぶ乗りこなせてきました。
S-32乗りこなしのコツは、L1ボタン(減速)を力一杯押さないことです。あくまで、ソフトに減速……。
MISSION 12A『緑海の火薬庫』 §
S-32×4
出てきた敵は歩兵のSAMを除き全て撃破。
最後のTUNNELの破壊は、とてもスリリング!
狭い谷の中、S-32で3発のSAMをかいくぐってTUNNELを破壊するのは、スリル満点!
MISSION 13『ラーズグリーズの悪魔』 §
S-32×4
対地特殊兵装抜きでリムファクシ撃沈は著しく困難……、と思い込んでいたので、駄目でも止む無しと思っていました。通常ミサイルと銃撃だけでリムファクシを撃沈した実績はEA-18Gのケースしかありませんが、それはECMPの支援があればこそ。ECMPのないS-32では無理かと……。
しかし、具合を見るために駄目で元々と始めた1回目で、見事にクリアしました。
1つだけ予想外の有利な展開となったのは、S-32がQAAM装備の強力な戦闘機であるために、敵のUAVをあっさりと蹴散らすことができ、僚機がかなりリムファクシを攻撃してくれたことです。
とはいえ、やはり最後は通常ミサイル切れとなり、最後は銃撃で沈めることになりました。散弾ミサイルの雨の中、銃撃を繰り返すのはスリリング!
MISSION 14『零下の檻』 §
S-32×4
乗りこなしても対地攻撃は不得手ですね。低速飛行が不得意なので、より正確に言えば低空を低速で飛ぶと失速墜落の危険があるので、密集した地上目標はどうしても撃破し残しが出てしまいます。
MISSION 15『凍土からの救難信号』 §
S-32×3
1回目、シーゴブリンを落とされてリトライ。
2回目、とんでもないことに、シーゴブリンを狙う対空兵器の半数以上が作戦エリア外に出現。しかも敵機は、作戦エリア外でシーゴブリンを狙います。これで勝てるか!
3回目、シーゴブリンを落とされてリトライ。
4回目、冷静に落ち着いてゆっくり作業を進めたところ、クリア成功。上手く噛み合うと、みるみる僚機が敵機を落として数を減らしていくのが分かります。
ちなみに、E-767の後ろから来るネームド機は、ヘッドオンのQAAM1発で撃墜できました。
MISSION 16A『砂漠の矢』 §
S-32×4
何となくミッションが始まると"Hello! This is Skyeye!"とかAWACSが言いそうな幻聴(それじゃAC04だ!)に悩まされる病的なコンディションでスタート。
クリアには成功したものの、対地銃撃は非常に難しいですね。
空戦も、多くの敵機を素早く仕留めるためのドッグファイトには向きません。
とはいえ、潤沢なQAAMを使って、大型機を一瞬で落とせるのは快感ですね。B-52だけはQAAM2発で落ちなかったりするようですが。
MISSION 17『JOURNEY HOME』 §
S-32×4
チョッパー墜落時、残弾は機銃777、通常ミサイル16、QAAM6。ちょっと機銃をかすってダメージ59%。十分に、もう一暴れできる余力を残していました。しかも、チョッパー墜落までに、かなり時間的余裕を残して全機撃墜できました。
ちなみに、TOTAL POINTS 32660は自己記録2位でした。
確かに思い通りのドッグファイトを行うには適さないS-32ですが、それを補って余りある攻撃力とパワーがあるという感じでしょうか。
MISSION 18『クルイーク要塞攻防戦』 §
S-32×3
不得意な対地攻撃で手が一杯。
空戦は全くできず。QAAMは1発も撃たず。
とはいえ、クリアするだけなら、危なげなく完了。
MISSION 18+『8492』 §
S-32×3
危なげなくリトライも無しでクリア成功。とはいえ、それは14発のQAAMのおかげという感じでしょうか。他機種と同じようなギリギリの空戦はやっていません。減速、急旋回、オーバーシュートというような空戦は、S-32には無理(失速のリスクが高い)という感じです。
MISSION 20『古城の幽閉者』 §
F-35C+F-14D×3
MISSION 21『孤空からの眼差し』 §
S-32
乗り慣れると、さほど困難を感じることなくRANK Sでクリア。
極端な低速低空機動が要求されなければ、S-32は慣れで乗りこなせますね。
MISSION 22『封印』 §
S-32×4
明らかにS-32に向かないミッションです。
通常ミサイル節約のため、撃ってこない敵地上ターゲットはできるだけ銃撃で破壊。
最後の方は、山ほど残ったQAAMを使って空戦しましたが、それが時間を切迫させてしまい、最後は焦りながら岩盤を破壊しました。このときは、失速させしまったり、旋回中に山に当たりそうになったり、ちょっと飛行が恐かったです。焦ると駄目ですね。
結局、残弾として、銃弾285、通常ミサイル11、QAAM1を残してクリア。
TOTAL POINTS 46490はけっこう良いスコアかと思ったら、自己のベスト3にも入っていませんでした。やはりS-32の不得意任務かも。
MISSION 23『ラーズグリーズの亡霊』 §
S-32×4
豊富なミサイルを雨のように掃討部隊とオヴニルに浴びせかけてクリア。
MISSION 24『白い鳥II』 §
S-32×4
まず、QAAMを浴びせかけて左LAUNCHERを破壊。
それから下部レーザーを攻撃。QAAMが尽きて、通常ミサイルに切り換え。
腹側のブースター破壊後、右LAUNCHERも破壊。
昔ならまずあり得なかったアークバード完全破壊コースを完了。
数機の真っ赤なUAVが飛んでいた他は完全に破壊成功。
でも時間が掛かったので、RANK Bでした。
このミッションを余裕を持ってこなせるS-32は、やはり力があります。
MISSION 25『ハートブレイク・ワン』 §
S-32×4
経路選択は近・近・近。
不得手な対地攻撃をあえて実践。地上目標が密集しているところは、繰り返し攻撃しなければなりません。しかし、頑張れば何とかなりますね。
AC-130はQAAM2発で瞬殺。
8492のうち3機まではヘッドオンのQAAMで瞬殺。一撃離脱戦法の餌食です。
最後の1機は、激しい機動でなかなかS-32が得意な一撃離脱戦法に持ち込ませてくれず、結局僚機が仕留めました。
MISSION 26『混迷の海』 §
F-35C+F-14D×3
MISSION 27『ACES』 §
S-32×4
トンネル通過は恐いと思いました。S-32の機動性は、とても機敏とは言えません。
しかし、トンネル内敵機第2群は全滅させてRANK Sクリア成功。QAAM発射+ターゲット切り換え+QAAM発射+ターゲット切り換え+通常ミサイル2発発射という手順で達成しました。
MISSION 27+『THE UNSUNG WAR』 §
S-32×4
さあ、共食いの始まりだ! (敵もS-32使用)
ベルカ飛行隊との空戦で、自機はQAAMのみを使用。
最初の出会い頭で、QAAM発射+ターゲット切り換え+QAAM発射という操作だけで2機撃墜。
残り1分30秒ぐらいで楽々ベルカ飛行隊全機撃墜完了。
ネームドMIG-1.44も僚機と共同でSOLG効果前に撃墜。
そして、日の出目撃しつつSOLGを攻撃。
完璧な結末……、と確信したとき。
まさか。あと一撃でSOLGが落ちるところで破片に激突。
しょうがないので、リトライ。
残り2分5秒以上残してベルカ飛行隊全機撃墜完了。ネームドMIG-1.44もスムーズにQAAMで仕留めました。SOLGも距離を取って安全圏から攻撃して、ミッションクリア。