2005年11月14日
トーノZEROアニメ感想B-伝説! バトルビーダマン 炎魂 total 3625 count

嘘をつくならここまでつけ! 生身の身体で月面を蹴って大気圏突入するツバメ!?

Written By: トーノZERO連絡先

 謎のアニメ感想家(笑)、翼の騎士トーノZEROのアニメ感想行ってみよう!

 今日の炎魂の感想。

サブタイトル §

第45話 『翼をください』

あらすじ §

 B-デウスとの第2回戦は、フェレスとツバメの戦いとなります。

 フェレスの弱点を見抜いたツバメはあと一息で勝利するところまで追い込みます。

 しかし、卑怯な行為で逆転されます。

 ツバメは、ジャンプしてから月面を蹴って大気圏突入するという大技でフェレスを圧倒します。しかし、全く偶然にフェレスは板の上に落ち、ツバメは穴に落下したために、フェレスの勝利が確定します。

 生きていた鉄之介が、ツバメを助け出します。

 それを見ていたアキュラスは戦う意志を取り戻します。

感想 §

 悲しい女、フェレスの魅力が堪能できるエピソードですね。

 フェレスは、精神的に追い込まれた少女です。信頼できる相手も、心を許す相手もいません。ただ、戦い、B-デウスに貢献することでしか、自分の居場所、存在意義を証明することができません。そして、それは常にエクウスとの競争という形を取ります。

 そういうフェレスの悲しさを受け止められる者は、ヤマト達の中にもいないようです。もちろん、ツバメも受け止められません。ツバメは、自分が勝つだけでも精一杯。相手の心の弱さを見抜き、そこを突いていくことまでしかできません。

 別の角度から見るなら、男の子であるにもかかわらず明らかに元祖ヒロインのツバメに対して、B-デウスのヒロインのフェレスは、ヒロイン対決という女の戦いを挑まねばならなかったと言えるかもしれません。これも、ちょっと悲しい話ですね。

今回の一言 §

 しかし、今回もっとも意義が深いのは、月面を蹴って大気圏突入して戻ってくる月面ツバメ返しの技でしょう。

 どこからどう見ても嘘の塊の描写です。

 生身の身体で宇宙を飛んでいるし、月は明らかに小さすぎます。そもそも、いくら威力が凄いと言っても、ビーダマンを撃った反動ぐらいで、月までは行けないでしょう。

 どこからどう切っても嘘だとしか言えません。

 しかし、だからこそ良いのです。

 嘘をつくなら、ここまでつけ!

 中途半端な嘘で煮え切らない印象を残すぐらいなら、ここまで徹底してやってみせろ!

 むしろ、その方がスカッとした爽快感が残りますね。

今回のサブタイトル §

 翼をください、というのは、はたして飛ぶための翼を必要としたツバメの心情なのか。それとも、心の中に翼を持っていると主張するツバメに対して、フェレスが自分が持っていないその翼を嘆く言葉であるのか。

 しかし、これも映画のタイトルのようです。

 カナダ・トロントの寄宿学校で起きた衝撃の事件を映画化した実話ドラマだそうですが、3人の少女たちの禁じられた愛を描くというのは、とてもよい子が見てはいけない世界のようですね。

 しかし、もしも少女と少女の愛のドラマだとすれば、今回のフェレスとツバメの戦いは、少女と少女の愛に擬せられたことになります。つまり、またもやツバメは女の子扱いと言うことですね!