実は、この本を買った理由をよく覚えていません。
いや、アジールという言葉に興味を持ったことが購入理由であることは覚えています。しかし、なぜアジールという言葉に興味を持ったのかが分からないのです。
ああ、でも何となくかすかに思い出せるような……。あるいは、今脳内でねつ造した理由なのか?
無縁という状態が、俗世間の縁から切り離される状態とすれば、もしかしたら匿名掲示板とは無縁の世界であり、一種のアジールではないか?というような考えがあったのかもしれません。
しかし、これについて考え、論じる余力は今の私にはありません。
というよりも、アジールの理解が全く不足しています。
ただ、考えれてみればいろいろな共通点が見いだせる可能性はあります。
本書の内容は? §
本書は読むのが非常に困難でした。なにせ、読むためのバックグラウンドの素質を欠いているので。しかも、同じことをもっと分かりやすく書いた本を既に読んでいて、意欲が削がれる面もあります。補注との往復が面倒という側面もあるし。
歴史的な順番に反して読むと大変です。
とはいえ、面白い面はいろいろあったと思います。
直線的な進歩史観ではなく、有縁と無縁の対比で世界を見る視点はやはり面白いです。