ピックアップされていった…… §
自宅と出先でのほとんどのパソコン作業を担当していた(ただしリモートデスクトップ経由で他のマシンも多用していたけれど)我が愛機、Dynabook SS S8を修理に出しました。
今、ピックアップサービスに引き取られて行ってしまったところです。
修理をWebから申し込むことができ、箱が無くともピックアップサービスで持って行ってもらえるのは非常に有り難いところです。その点では、東芝の修理システムは好感。
もっとも、引き取っていったのがただの宅急便屋のオヤジで、パソコンの扱いが分かっているのだろうか……という疑問が残ったのも事実。何しろ、目の前で箱詰めしないで、ノート抱えてそのままスタスタと行ってしまいましたから。
修理対象箇所 §
修理に出さねばならなかった根本的な理由は、キーボードにこぼれた飲み物によって、一切のキー入力が不能になったためです。
とはいえ、他にもAC電源が接触不良でしばしば給電が切れるという現象が起きていました(バッテリがあるから動作は止まらないものの)。それが悪化して、修理に出す直前にはACの給電が全くできな状況に陥りました。これも要修理箇所だったと言えます。
その他、細かいところでは。
ディスプレイのヒンジが甘くなっていて押すと簡単に倒れてしまう。
イーサネットコネクタが接触不良になるケースあり。
パッドのボタンがぐらついて壊れそう。
といった問題もありました。
どうせなので、これらも問題箇所として書き込んでおきましたが、どうなることか……。
ミニTIPS・キーボード入力不能のときは? §
慌てずUSBキーボードを接続。
これでBIOSもWindowsも操作できるようになりました。
ただし、BIOSを操作した後でWindowsを起動しても、Windowsが認識してドライバを組み込むまではWindowsで使えないことに注意が必要。BIOSとWindowsは認識が別口です。
このテクニックで最低限のファイルはバックアップしました。もっとも、その時点でAC給電できず、バッテリで駆動できる時間内でしかバックアップできませんでしたが。
この状況は良いのか悪いのか? §
修理箇所が多いようにも思えますが、実はこれまで使った他のノートと比較して、特にひどいという訳ではありません。
ノートパソコンの寿命はせいぜい1年半。2年以上使うのは様々な理由から無理……という過去の経験則からすれば、約2年半の酷使を耐え抜いたあげくのこの状況は、むしろ優秀と言えます。
東芝製品はあまり多く買っていませんが、当たりはずれが多いように感じられます。そして、あたりを引くと、非常に満足度が高いという印象があります。実際、私のDynabook SS S8は、あたりだったと思います。
なぜ修理するのか §
ここで新型に買い換えないで修理に出すのはなぜでしょうか。
それには消極的な理由と積極的な理由があります。
消極的な理由は金がないということです。仕事場のメインマシンを新調したばかりだし、その上ノートパソコンは高いのです。
しかし、それだけが理由であれば、借金をするとか必死に働くとか、対策はあり得ます。
それを選択しなかったのは、これとは別に積極的にこのノートの利用を継続したいという理由があったためです。
Dynabook SS S8の長所は、要約してしまえば以下の3点です。
- 叩きやすい大きなキーボード
- 見やすい大きな液晶画面
- 破格の軽さ (約1.1kg)
実は、軽く探した範囲で、この3条件を満たす機種が現行機種のラインナップにはありませんでした。
たとえば直接の後継機種とおぼしき2005年12月の新機種、Dynabook SS S21の重量は約1.29kg。約200gアップです。電池の持続時間は増えていますが、持続時間は不要だから軽くしたいこともあるのです。Dynabook SSの長所が、小容量バッテリ、中容量バッテリ、大容量バッテリを自由に使い分けることで電源の持続時間と重量をきめ細かくカスタマイズできることにあるとすれば、持続時間と重量の最低ラインアップは、機能低下と言えます。
というわけで、性能面でのハンデが既にあることは十分に承知していますが、それをふまえた上でも、現在のDynabook SS S8の利用を継続する方がメリットが大きいと判断しました。
それにしても人気のない機種だ…… §
Dynabook SS S?系のマシンは、どうにも不人気のようですね。
前に調べたときは、非常に馬鹿にしたような揶揄するような「落としたらそれっきり起動しなくなった」「もう使わない」というような話題を繰り返し見かけたし。
もちろん、この機種が堅牢だとは言いませんが、昔の脆弱であることが仕様だった時代のノートパソコンを使っていた感覚から言えば、かなり頼れるというのが印象です。ちょっとぶつけたり、物乗せたぐらいではビクともしないし。画面の縁を持って持ち歩いても何の問題もないし。
更に、それまで使っていたPanasonicのCF-B5FRと比較すると圧倒的に確実かつ堅牢です。こいつは衝撃を与えるとすぐ再起動してしまう困った奴です。たぶん拡張メモリの取り付け構造が脆弱だからだと推測しています。差し込まれたメモリモジュールがテンションだけで保持され、しかも蓋がふにゃっとする柔な材質で、蓋を上から押すだけで再起動したりします。それに対して、Dynabook SS S8の拡張メモリはメモリモジュールそのものがしっかりねじ止めされ、堅い材料の蓋をねじ止めして固定されます。ショックで再起動……という事態は一度も経験がありません。
そのような経緯を考えれば、Dynabook SS S8は十分に仕事に耐える機種だし、フットワークの軽さを保証する軽量さと叩きやすい大きなキーボードを併せて考えれば、もっと人気があってしかるべきだと思いますが、そうでもないようですね。
ちょっと悲しい。
オマケ★ ピックアップサービス・シュガシュガルーン編 §
土曜の朝っぱらから小さな娘さんにたたき起こされてTVを一緒に見る羽目になっているパパ向けネタ。
おいら「うわ。なんだおまえは!」
ショコラ「ノートパソコンのピックアップに来ました」
おいら「赤毛の女の子。しかも、アニメでもあり得ない変な髪型……」
ショコラ「シュガシュガルーン、ショコルーン! スティック!」
おいら「スティックって、おいらのノートはVAIOじゃないんだから。SDスロットはあっても、メモリスティックのスロットは無いぞ」
ショコラ「あなたのハードをピックアップ!」
おいら「うわ。おいらのダイナが~」
ショコラ「なんだ、ピスか」
おいら「いくら人気がないからといって、おいらの愛機にそれは無いだろう~。って、持って行かれてしまった……。とほほ」
という夢を見たというのは嘘です。