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2006年08月04日
トーノZEROゲームプレイ日記ACE COMBAT 04 Shattered Skiestotal 3829 count

「プレイヤーとPCは必ずしもイコールではない!!」という衝撃的な主張の引き合いに出されるACE COMBAT 04!?

Written By: トーノZERO連絡先

 いや~、面白い記事を見てしまいました。

 2006年7月29日に国際大学GLOCOMにて行われたRGN(Research on Game design and Narrative。コンピュータ・ゲームのデザインと物語についての研究会)第3回のレポート記事です。

 この日のテーマは、『コンピュータゲームにおける「プレイヤーという存在」について』だそうです。

 そこで、GLOCOM研究員 井上明人氏は以下のように述べていると言います。

主に“物語表現におけるPC”について言及。「物語の“主人公”と,PCは必ずしもイコールではない。主人公とは,あくまで“物語上の中心人物”であって,PCが主人公の場合もあれば,そうでない場合もある。これはPCとプレイヤーの関係についても同じだ」と説明した。

 そう、その通り!

 非常によく見落とされていることではありますが、ゲーム通、マニアを気取る人ほどこれを見落としている事例が多く見られます。

 そのことは、以下に明瞭に示されています。

 フリーライターでゲーム評論サイト「intara.net」を運営する茂内克彦氏が以下のように述べたと言います。

 続けて茂内氏は,必ずしも「PC=プレイヤーではない」はずなのに,プレイヤー(とくにRPGという分野における)の間には,「PC=プレイヤー(主人公)」という意識が未だに根強いのではないか?という分析続け,またそれはなぜか?と問いかける。

 かみ砕いて説明すれば,「RPGなのにムービーを見ている時間の方が長い。こんなのRPGじゃない!」「RPGの本来の意味とは役割を演じるということであって云々……」というような議論(それこそ10年以上前からこの手の議論はあったと思うけれど)が,未だに繰り返されているのでは?という話。

 そうそう。FINAL FANTASYを指さして、「ムービーだけ」「ゲーム性がない」「こんなのRPGじゃない」といった主張を訳知り顔で語る人は極めて多いと言えます。というか、ほとんどのケースにおいて、ゲームに詳しいという自負があればあるほど、そのような無根拠な「都市伝説」を訳知り顔で語る傾向が強いとすら思えます。

 そして、そのような傾向が生まれた理由について議論が進んでいくのが素晴らしい!

氏はその理由として,「スーパーマリオブラザーズ」や「ドラゴンクエスト」の説明書における記述を引用しながら,「あなたが主人公」言説を紹介。これは端的に説明すれば,当時ファミコンなどが普及していく過程で,新しいメディアであるコンピューターゲームを一般消費者に説明するときに,ほかのメディア(映画,テレビ,小説)と差別化するキャッチフレーズとして,「画面上の人物(PC)=あなた自身」という表現を多用したからではないか?という仮説。またその代表的作品として,氏は国民的タイトルといえるドラゴンクエストを提示し,作者である堀井雄二氏が作品を通じて一貫して通してきた「PC=プレイヤー」主義的ゲームデザインが,国内におけるPC論(ひいてはRPG論)に多大な影響を及ぼしたのではないか? と解説する。

 確かに、これは興味深い指摘です。

 TRPGにどっぷり浸ったマニア層だけでなく、もっと広範囲に無根拠な都市伝説があたかも真実であるかのように流布された理由を分かりやすく説明しています。

 そして、話はゲームにおけるPCの活用方法に進みます。

「PC=プレイヤーじゃないから,PCが勝手に動くから,すなわちそれはゲームではない的な議論は不毛」と巷に溢れる論法を一蹴したうえで,「ゲームにおけるPCの活用方法は多様であり得るし,決してPC=プレイヤーのみが唯一の手法ではない」とした。

 いや~、一蹴してくれたのは爽快で嬉しいな。

 さて、「PC=プレイヤーのみが唯一の手法」という結論の実例として、なんと我らがACE COMBAT 04が引き合いに出されているではありませんか!

 長いですが、引用しましょう。

氏は「最近のゲームは,プレイヤー/PCの立場を巧みに置き換えることで,一人称的な視点と俯瞰的な視点の両方を同時に体験させている例も多い」と説明し,その具体例として,ナムコの「エースコンバット04」という作品を紹介した。

 具体的には,エースコンバット04では,

 ・PCとしての戦闘機メビウス1(パイロット)の視点

 ・サイドストーリーを追う人物(少年)の視点

 ・無線演出で登場する無名の人々の視点

の三つを織り交ぜて描かれているとして,その三つを巧みに融合させることで,プレイヤーに“ゲームの世界を立体的に体験”させているのだと説明する。

 例えば,エースコンバット04における無線演出(戦闘中に勝手に聞こえてくる無線通信)は,敵同士の無線や味方の司令部と陸軍の通信といった,つまりはPC(この場合は,一パイロット)にはまったく無関係のレイヤーの通信も,プレイヤーに聞こえてくる形式をとっているのだが,これはリアリティ云々でいえば明らかに“非現実的”であり,本来はPCが聞けるはずのない会話をプレイヤーは聞いている形と言える。茂内氏はここで,いわばこの時点でプレイヤーはゲームの中のPCとは違う「超越者的立場」になっている一方で,無線で飛び交うPCへの賛美/畏怖といった内容を,プレイヤーが「PC的な立場」で受け取っている点を指摘。「一つのゲームの中でも,PCの役割は流動的に活用されている」として,今回の発表を締めくくった。

 どうです?

 実は、ACE COMBAT 04というのは、PC活用の実例として紹介される素晴らしい作品だったのですよ!

Rule-BreakingとACE COMBAT §

 話は終わりですが、記事の続きに対して余談を付け加えます。

 記事はこのあと武蔵野大学現代社会学部 非常勤講師にして,ゲーム評論サイト「ゲームを語ろう」の管理人である増田泰子氏のRule-Breaking(ルール破り)論に進みます。

 基本的な考え方は以下のようなものです。

要は,ゲームという何か定まったものがあると考える点に限界があり,ゲームとはむしろ,プレイヤーの振る舞いによって定義されるべき事柄なんじゃないの?

 そう。このような視点は、私がプレイしているACE COMBATシリーズには不可欠なものと言えます。なぜかといえば、「より、そのゲームを遊ぶため」のRule-Breaking(ルール破り)が日常化しているからです。

 一般論としてのRule-Breakingには、データの改造や攻略本の参照も含まれます。しかし、それとは別に、勝手な制約を課してプレイする方法も一種のRule-Breakingであるとされます。たとえば、RPGで行われる低レベルクリアや、制限プレイは、本来のゲームシステムが要求するルールを無視し、別のルールを課すという意味でRule-Breakingの一種です。

 つまり、ACE COMBATシリーズで特定の機体だけでキャンペーンをクリアするのもRule-Breakingだし、プレイヤーのコミュニティサイトで特定のルールを決めてスコアを競うのもRule-Breakingです。

 そして、そのような創造的なRule-Breaking行為を通して、ゲームの姿は決定的に変わってしまいます。

 事実として、『「幽栖の地」撃破数チャレンジ』という遊びを発明した時点で、私のACE COMBAT ZEROに対する印象はガラッと180度変わってしまいました。デブリーフィングで表示可能なカウントを超えて撃破するプレイが行われていることから、これはゲームクリエイター側が用意した隠し要素ではなく、プレイヤーが創造的に生み出した遊び方だと言って良いと思います。そういったゲームの印象が決定的に変わる現象は、これまでも繰り返し経験してきたことです。

 そのような状況を前にしているプレイヤーである自分の状況を、上手く言語で語ってくれる論者はあまり多くありません。それゆえに、上記の記事は、割とよく言語として語ってくれているので、非常に嬉しく思いました。

参考文書 §

 ゲームに対して果たすプレイヤーの創造性については、最近読んだ稲葉振一郎さん(明治学院大学社会学部教授)の文書が参考になると思います。

 この文書は、いまどきのRPGを「ムービーだけ」と言わずに「自由度がある」と正しく認識している点で非常に好感を持ったものです。

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