2006年08月18日
トーノZEROMAD映像の魅力 total 10733 count

私のベスト1 MAD映像! ガルマンウルフの映像にスターウルフの歌が付く! その価値をあますところなく解説しよう!

Written By: トーノZERO連絡先

 実は、MAD映像の入門編などをチマチマ書いてきたのは、これを紹介するための布石だったりします。つまり、本当はこれを紹介したかったのです。しかし、単に紹介しても理解できない可能性が高いな……ということで、あえて回り道を踏んでみました。

 ちなみに、埋め込みが禁止されているので、このページ内では再生できません。下のリンクをクリックすると、YouTubeのページが別ウィンドウで表示されます。見てから説明を読むか、読んでから見るかはご自由に。

これはいったい何なのか? 映像編 §

 終盤に宇宙戦艦ヤマトが見えることから分かる通り、映像は宇宙戦艦ヤマトシリーズのものです。

 しかし、こんな宇宙船やキャラクターがヤマトに出ていたかな?と思う人も多いことでしょう。

 これは、宇宙戦艦ヤマトIIIに登場するガルマンウルフという次元潜航艇(宇宙の潜水艦)です。ヤマトIIIは、割と多くの人から「ヤマトよ永遠に」と同じストーリーだと誤解されているように思われますが、実際には全くの別物です。

 ヤマトIIIのストーリーは、太陽の核融合異常増進で地球に人が住めなくなるため、ヤマトが第2の地球を探して旅立つというものです。しかし、宇宙ではガルマンガミラスとボラー連邦という2つの大勢力が激突しており、その戦いの渦中にヤマトは飛び込んでしまいます。ここで、ガルマンガミラスとはデスラーがボラー連邦からガルマン民族を解放することで成立した国家で、ガミラスに近いムードを持ちます。このガルマンガミラスは、ガミラスの戦闘兵器を更に発展させたような強力な軍備を持ちます。その中には、二連三段空母のような、初代ヤマトのメカの順当な発展形のような兵器もありますが、目新しいものもあります。それが、次元潜航艇=ガルマンウルフです。

 ガルマンウルフは、さらば宇宙戦艦ヤマトに出てきた潜宙艦と似ています。しかし、潜宙艦が、単に背景の宇宙に融け込んで姿を隠しているだけ(ソナーと称する閃光弾で所在が分かってしまう)のに対して、ガルマンウルフは亜空間に身を隠すため、通常の兵器では探知も攻撃もできないという圧倒的な長所を持ちます。

 そして、何とガルマンウルフの力によって、宇宙戦艦ヤマトはガルマンガミラスに捕獲されてしまう……という状況まで引き起こします。

 おそらく、ヤマトシリーズを通じて、屈指の強さと格好良さを兼ね備えた敵のが、ガルマンウルフだと思います。(ドメルも格好良いが、彼はヤマトに勝てるだけの強さを持てなかった……)

これはいったい何なのか? 歌編 §

 では、そのガルマンウルフの編集映像についている「ウルフ」を歌詞に含むこの歌は何でしょう?

 これは、特撮ドラマのスターウルフのオープニングテーマ『青春の旅立ち』です。

 原作は、スペースオペラの世界では有名なエドモンド・ハミルトンの小説です。偉大なる古典の1つです。

 もしかしたら、特撮ドラマよりも、原作の小説の方が有名かもしれません。

 ちなみに、エドモンド・ハミルトンとは、NHKでアニメ化された「キャプテン・フューチャー」の著者でもあります。

 しかし、スペースオペラの偉大な古典ということは、特撮ドラマを作った時点で既に時代錯誤に古かった……ということが言えます。(同じことは、アニメのキャプテン・フューチャーにも、アニメのレンズマンにも言える)

 私は、子供の頃にスターウルフの第1話を見ていますが、些細な理由でそれ以後見るのをやめてしまいました。今思うと、最後まで見ておけば良かったと思います。時間がたっぷりあった子供時代のことですし。

称えよガルマンウルフ §

 というわけで、強く格好良いガルマンウルフを、スターウルフの格好いい歌を持ってくることで、あたかも主役であるかのように称えてしまったのがこのMAD映像というわけです。

 実に素晴らしい!

 問題は1つしかありません。

 この素晴らしさを説明するのが難しいことです。

 ヤマトIIIは見ていない……、スターウルフも知らない……という人に説明するのは絶望的に困難です。

 でも良いのです。

 きっと、分かってくれる人が世の中にはいるに違いない!

 夢や希望は信じれば実在するのです!

ここにも注目 §

 タイトルは手製の字幕ですね。自作する以外に存在しないはずですから。

 それから歌詞の「燃えている」の字幕が一瞬「萌えている」と表示されるお遊びもありますね。

 スタッフの名前は、ヤマトのスタッフと、スターウルフのスタッフが混在しています。

余談(2006年8月18日削除) §

2008年10月13日追記 §

 実は、あらてめてこのMADチェックしましたが、上記文章を書いたときとは内容が違うようです。

 最初に見たときは、「スペースウルフは萌えている」の歌詞の映像は森雪で、ラストカットはヤマトに飛んでいくミサイルだったと記憶しますが(記憶なので正しいかは分からない)、現在は違います。

 前の版より、現行版の方がずっと綺麗につながっていていい感じですね。

 メッセージを送ってくださり、それに気付くきっかけを下さった方に感謝。