仕事中に聴いているBGM用MP3ジュークボックスは、手持ちのCDのかなりの割合を無差別に放り込んだもので、おそらく誰が聴いても「え!?」と思うような思いがけないCDが入っていると思います。
たぶん、そのような「え!?」の候補の1つが石野卓球のBERLIN TRAXではないかと思います。
しかし、買ったのは良いが、ずっと「良く分からなかった」1枚だったのは事実です。聴いていると、いらいらしたり、退屈したり、飛ばしてしまいたくなることが多いものでした。
買った理由 §
もううろ覚えですが。
確か、イマイのサンダーバードのパッケージのような箱を飾って売り込んでいたから。
それだけ……。
しかし、その箱の印象からは、かなりかけ離れた内容で驚かされました。
内容は……、良く分からないというのが正直なところでした。
MP3エンコードは無差別に §
音楽は、「急に分かるようになる……」ということもあるし、全体のバランスという意味では好きなものだけ集めても意味がないことが分かり切っていたので、MP3ジュークボックスを作るときには無差別に手近のCDを全てエンコードしました。
BERLIN TRAXもそのときにエンコードされ、それ以後ずっとランダム再生の一部として再生され続けていました。
でも消さなかった §
MP3ジュークボックスには、さすがに音楽と呼べないもの(ドラマCD等)や、かなり聴きたくないと思わせるものなども含まれていたので、それらは適宜再生対象から外していきました。
BERLIN TRAXも、外そうかと思ったことは何回もありました。
しかし、外さないでこれまで残していたわけです。
何か、無意識的に分かっていたのかもしれません。
そして身体が乗った §
そして、今日になって、たまたまMP3ランダム再生ジュークボックスが「コンガ・オ・マティック」を再生し始めたとき、身体がそれに乗っていることに気付いたのです。
そう、理解しようと思って聴いたわけではなく、身体がこの音楽に乗っていたのです。
乗ってしまえば悪くない……。
むしろ、気持ちよく乗れるというべき?
あらためて「コンガ・オ・マティック」を再生し直して、確認しましたが錯覚ではありません。
そこで、BERLIN TRAXのアルバム全体を再生してみました。最初はちょっとくどいかな……という印象も残りますが、問題なく乗れます。止めたい……という気持ちも起こりません。
今になって身体が乗ってきた理由とは? §
さっぱり分かりません (笑。
おそらく、うち解けて親しくなるには時間が掛かる友達があるように、音楽にも分かるまで時間を要するものもあるのでしょう。
実際、時間を要したCDがこれまで無かったわけではありません。(つまり、あった)
しかし、これほど長い時間を要したものは珍しいかも。
1998年のリリース直後に買っていると思うので、2006-1998=8で8年がかりです。