まあともかくPHPを使うと決めたわけです。
理由は長くなるので、"お客様は神様です"という言葉で代用しておきます。
PHPの開発ツール等はいろいろあるはずなので、さほど大きな不安はありませでした。
ただ、外から見ているとあからさまに非MS技術に手を出すわけで、こりゃMSMVPの資格も次の更新時期で終わりかな……と思いました。まあ、無理をしてまで欲しい称号でもないので、このまま終わっても良いのですが……。
しかし、そうでもないようです。
調べてみると、Visual Studio 2005でPHP開発を行うVS.Php 2.0というアドインがあります。
軽く試用してみると、これがなかなか良いのです。
VS.Php 2.0とは? §
Jcx.Softwareが開発したVisual Studio .NET 2002/.NET 2003/2005用のPHP開発アドインです。
アメリカ製のソフトで、英語版です。
価格は$99.99で、買うのに困難を感じる価格ではありません。
というわけで、30日間の無料トライアルを開始。
インストール §
MSIファイルを開いてインストール実行後に再起動。
これで終わり。
手間数が多い上にドキュメントの不備が多いオープンソースのソフトと比較すればパラダイス!
簡単なプログラムを書いてみる §
プロジェクトの作成でPHPのプロジェクトを選ぶことができます。
プロジェクト作成後、PHPファイルを新規作成します。
すると、こんなテンプレートのファイルが作成されて編集可能になります。
<?php
/* TODO: Add code here */
?>
ここで、TODOの行を消して、echo "<p>Hello!</p>";などと書き込みます。
デバッグ実行 §
スタートアップページを指定したらF5キーを押します。
すると、テキスト画面(コンソール)でApacheがテスト専用ポートで起動し、自動起動されたInternet Explorerが今書いたPHPプログラムにアクセスして実行されます。
ソース編集画面でF9キーでブレークポイントを設定しておくと、そこで止まってくれます。
変数を使ったプログラムを書いて、ブレークポイントで止めると、クイックウォッチ等で変数の値がしっかりと見えます。
自動起動したInternet Explorerを閉じると、Apacheも自動的に閉じます。
つまり、どういうことか…… §
ASP.NETあたりでやっている開発手順とほとんど同じということです。
一部の動作に相違(変数にマウスポインタを合わせても値がツールチップで表示されない等)があるのですが、大筋ではほとんどいつも通りのVisual Studioの開発そのものです。
というわけで、既にVisual Studioに慣れている私ですから、PHPの開発効率が著しく上がりそうです。
ここまでの試用した範囲では、かなり気に入りました。
当分Visual Studioべったりの生活は続く…… §
複数プログラム言語を切り替えながら使う悪夢の人生を生きている最中の私ですから、開発環境まで複数を切り替えたくはありません。
当分、これを使ってVisual Studioべったりの生活は続くでしょう。
というわけで、当分MS製品を主に使い続ける状況は変わりそうもありませんね。
2006年9月3日追記 §
褒めた後でわらわらとつまらない制限や問題が出てきました(汗。
未確認ですが、どうもAjax開発と相性が悪いようです。
まず、PHPプロジェクト上のHTMLファイルに埋め込んだJavaScriptプログラムがデバッグ対象にできませんでした。
それから、XMLHttpRequestから呼び出したPHPファイルもデバッグ対象にならない(ブレークポイントを仕掛けても止まってくれない)ようです。(フォームからSubmitして移動したページ上のPHPファイルはデバッグ対象になる)
うーん、第1印象は良かったのにな。
ちなみに、ドキュメントはPHPのドキュメント込みでMSDNに統合され、その点はナイスです。しかし、ドキュメントの内容が旧バージョンのソフトについて……というのは困りもの (汗。