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意図せずして醤油ラーメン弁護で共闘する戦う愛のサイエンスレジェンド、バターカップと、モンスターのヌードラー。この瞬間生まれた連帯意識は、人とモンスターの垣根を越えて二人を結びつける。たとえ、この一瞬だけのことだとしても。
トーノZERO, THE BELKANアニメ感想家(笑)のアニメ感想を参ります。
今日のパワパフZの感想。
サブタイトル §
第15話「狙われたファッションショー!」「男!ラーメンモンスター!」
あらすじ「狙われたファッションショー!」 §
ももことみやこは、ファッションモデルにスカウトされます。
ファッションショーでベルトを外してステージに立ちます。
しかし、そこに自分の服を求めてきたモジョが紛れ込みます。
モジョに襲われる一同。しかし、ももことみやこはベルトが無く変身できません。
そこにかおるが助けに来て、モジョを撃退します。
ファッションデザイナーはパワパフZに感銘を受け、新しい服をデザインしますが、それは恥ずかしいものでした。
あらすじ「男!ラーメンモンスター!」 §
醤油ラーメンがモンスターのヌードラーになります。
ヌードラーは、自分を作ったオヤジさんのため、正しいラーメンの食べ方を啓蒙する活動を始めます。
しかし、それはとても迷惑な行為でした。
そんなヌードラーをオヤジさんは諭します。オヤジさんは、ヌードラーを見てまるで自分のようだと思ったと言います。ラーメンの種類や食べ方を客に強制してはいけないことを、ヌードラーから教わったと言います。
オヤジさんとヌードラーは協力して醤油ラーメン屋をもり立てて行きます。
感想 §
前半は、女ものの服を着て喜ぶモジョがまさに猿知恵という感じですね。
いやまあ、女装であることを意識して、変にオカマっぽくなるよいは良い……とは言えますが……。
さて、ここでの見所は、やはりステージに立ったモジョが、自分を見て欲しいのに客が逃げてしまうシーンでしょう。モジョの望みは、客達に全く通じていません。その非コミュニケーション性が悲しさこそが、最大の味わい所でしょう。
そう、悲しいのはモジョなのです。
後半は、実に興味深いですね。
実はこの話は、ヌードラーとパワパフZが対決する話ではないのです。
ほとんど最初と最後にしか登場しないにも関わらず、醤油ラーメン屋のオヤジこそが主人公です。そして、ヌードラーとは彼の願望が実体化した存在なのです。自らの願望を他人の視線で見た時、それがいかに醜いものであるかを痛感する……。それこそが、この話の本質である、最大の見所です。
そうです。迷惑なモンスターを反面教師として、人にいろいろなことを教えてくれるという話でもあるのです。
そういう意味で、この作品は勧善懲悪というパターンではなく、割り切れない人の心を扱った「心のドラマ」です。
今回の一言 §
シリーズ構成の浦沢義雄さんがかつて手がけた魔法少女ちゅうかなぱいぱい!という特撮作品があります。
そこには、ヒロインの恋人がラーメンにされてしまうという展開がありました。
そのあたりをWikiPediaから引用。
その中華魔界に住むヒロイン・ぱいぱい(小沢なつき)にはレイモンドと言う恋人がいた。五目殿下はぱいぱいを花嫁にする為に邪魔なレイモンドを魔法でラーメンに変えてしまう。ラーメンとなったレイモンドは逃げ出す途中、ラーメンの器からナルトを落としてしまう。かくてナルトの入っていないラーメンにされてしまったレイモンドを追いかけて人間界にやって来たぱいぱいは、母親代わり(家政婦)として高山家に居候する事になる。
いや~、ラーメンが喋りながらふわふわ飛んでいくシーンを何となく覚えているような気がしますが、そういう作品を手がけた蓄積からヌードラーは生まれてくるわけですね。