2006年11月13日
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予想外の真相・三志郎が魔王できみどりが姫、そして赤銅の鬼仮面は勇者!?

Written By: トーノZERO連絡先

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正人が自らの正体を明かす。赤銅の鬼仮面こそ、正人だったのだ。だが、その程度は予測されたこと。真の驚愕は、きみどりが妖逆門を作り出したあやかしそのものだという事実にある。そして、三志郎に割り振られた役割は魔王……。

 トーノZERO, THE BELKANアニメ感想家(笑)のアニメ感想を参ります。

 今日の妖逆門の感想。

サブタイトル §

第33話 『妖逆門誕生』

あらすじ §

 幻風堂に三志郎と仲間達、正人、きみどりが集まります。

 そこで、正人は自分が赤銅の鬼仮面であるという正体を明かします。

 三志郎と正人は対撃し、三志郎は勝利します。勝利の報酬として、正人は妖逆門が生まれた過去を三志郎に見せます。

 過去。

 巨木はあやかしとなり、子供達と一緒に遊ぶためにきみどりを生み出します。しかし、子供達は気味悪がって遊んでくれません。そこで、きみどりは自分で新しいゲームを作ります。子供達が夢中で遊ぶゲームです。その勝者は何でも願いを叶えてもらえるのでした。

 しかし、巨木は願いを叶えるごとに葉が黒くなり、最後には全て真っ黒になってしまいました。

 そして、正人も妖逆門の勝者としてきみどりと出会います。

感想 §

 これまで、妖逆門というゲームは、未だに姿を見せない逆門という悪いあやかしが主催する悪のゲームだ……というような印象で見ていました。

 そして、きみどりは、逆門に虐げられる可哀想な者達の一人という感じです。

 もちろん、三志郎は、虐げられた者達を救うヒーローです。

 つまり、「勇者=三志郎、姫=きみどり、魔王=逆門」です。

 ところが、今回正人が語った内容は全く異なります。

 正人が持っているストーリーは、「勇者=正人、姫=きみどり、魔王=三志郎」という構造であり、三志郎は勇者ではなく実は魔王としてここに呼ばれた立場であったことが明らかになります。

 それだけではありません。実は、ストーリー上は魔王に虐げられた姫であったはずのきみどりが、ゲームを作り出した存在だという驚くべき逆転がそこにあります。

 ここで注目すべき点は、もちろん信じられてきた正義の逆転を視聴者に突き付けた大胆さです。ある意味で海のトリトンにも似ています。しかし、トリトンが最終的に惨殺者としての活動を意図せずして完了してしまったのに対して、三志郎は魔王になることを拒絶した点が異なるわけです。

 ここで第2の逆転が起こります。

 つまり、魔王にならなかった三志郎は姫に思われる勇者の立場に立ち、勇者であったはずの正人が魔王に見えてくるという状況です。

 要するに「勇者=三志郎、姫=きみどり、魔王=正人」へと印象が更に変わるのです。しかし、この構造は安定しません。なぜなら、姫とは魔王に荷担した存在であることが明らかになるからです。

 ここに、心の痛みのトライアングルが生まれます。

 実に興味深い、すっきりと割り切れない心のドラマになって行きます。

 素晴らしい作品ですね。

今回の一言 §

 子供と遊ぶために子供の身体を得たのに、気味悪がって遊んでもらえないシーンはとても痛いですね。そして、傷を背負った心が悲劇を生み出す側に立つ?

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