2006年12月03日
川俣晶の縁側ソフトウェア技術雑記total 5003 count

復権するINIファイル・Windows VistaのSidebar Gadgetを支えるSettings.ini

Written By: 川俣 晶連絡先

 目に入っていたのに、うっかりスルーしていました。

 今日になって、ハッと気付きました。

 なんとiniファイルですよ!

(システムドライブ):\Users\(ユーザー名)\AppData\Local\Microsoft\Windows Sidebar\Settings.ini

 これは、Windows VistaのSidebar Gadgetの設定を保持するファイルであり、過去のいかなるWindowsとも無関係の全く新規の設定ファイルです。それにも関わらず、16bit時代のWinodowsの亡霊とも言える拡張子iniです。中を見ても、間違いなく昔懐かしいiniファイルです。

 かつて、iniはもう古い、これからはレジストリだ、いやXMLだ……と言われて過去に追いやられたはずなのに。こんなところで、またiniファイルが出てくるとは……。

いやこれは単なる亡霊ではない! §

 そう。

 良く見たら、単純に過去が甦っただけの話ではありません。

 何と、これはUnicode(UTF-16)のファイルです。

 実は、データ量が少ない場合はiniファイルも悪くないのではないか……と思ったことがあります。それにも関わらず採用できなかった理由は、それがシフトJISのデータしか格納できないという互換上の制約にありました。今時のデータは、どこにシフトJISで書けない文字が入っているか分かりません。

 しかし、iniファイルがUnicodeで書ければこの問題も解消されて、実用技術の仲間入りができますね。

余談・年寄りの昔話 §

 知っているか!

 Windows 2.xの時代には、iniファイルと言えば、win.iniの1つしか存在しなかったことを!

 各アプリごとのiniファイルどころか、system.iniすら無かったことを!

 そして、全てのアプリがwin.iniに書き込んで、win.iniが肥大化してしまったことを!

 たぶん、そんな昔の悲哀を知らない若者が、軽々とiniファイルを飛躍させてしまったのでしょうね!

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