遊戯王デュエルモンスターズGX 第140話 「空前絶後・超融合発動!」(2007年6月13日放送)を見終わったところですが、これは凄いですね。
圧倒的な覇王のプレッシャーに精神的に敗北してしまうギャラリーのオブライエン。
一方、強い精神力で、ただ友を助けるために何度でも立ち上がるジム。
それを遠くから見ている翔。
しかし、奇跡とも思える戦いを行ってすら、ジムは十代の心を呼び覚ますことができません。この圧倒的な闇の深さ。
そして、敗北したジムは十代救出をオブライエンに託して消滅しますが、託された方のオブライエンは恐怖にその場から逃亡してしまいます。
この描写は実に見事です。
人間の心の強さ、弱さの双方が非常によく描かれています。
更に、それを見ている翔が、オブライエンの逃亡を肯定してしまいます。
これも見事な描写ですね。
翔は人の心の弱さを知り、それを受け入れて肯定します。
しかし、翔自身はあくまで最後まで十代=覇王の行く末を見届けるという決意を自分に対して行っていて、危険な場所での単独行動も辞さないどころか、人助けまで行っています。
この瞬間、オブライエンよりも翔の方が強い心を持った存在としてそこにいます。
この立場の逆転が、人の成長と心の問題を浮き彫りにしていますね。
実に見事な作品です。