最近、鉄道模型に対する魅力をあまり感じなくなっていたのは紛れもない事実です。
実際、時々様々な切っ掛けでいろいろな電車に乗っていれば鉄道趣味は満足という感があったのも事実です。
一方で §
一方で、最近私の視界に入る鉄道模型趣味人というのは、森博嗣や古川享といった、その道の成功者であり、一般人が容易になし得ないような並外れた趣味を実践する人達ばかりです。
彼らのように鉄道模型はできません。
しかも、2人とも、小型レイアウトを作るとすれば、当然主ターゲットになるナローゲージを趣味にしています。
とても、彼らを前に鉄道模型をやる意欲など沸きません。
でもね §
結局、私に足りないの金であり時間であり、ぬるくない趣味を行うために必要な資源が完全に欠落していたわけです。
ですが、趣味とはしょせん自己満足と思うなら、ぬるくて良いわけです。
誰かにお膳立てされ、たまに1時間作業するぐらいで作り上げられる代物であっても、本人が楽しければ良いわけです。
そして、良くできた小型レイアウトに対する渇望というものは、私の中のどこかでくすぶっていたのも事実です。
良くできた小型レイアウト §
この『昭和の「鉄道模型」をつくる』は、実は完成形の写真を見る限り、実に良くできた小型レイアウトになっています。
どのあたりが優れているかは、あとで書くことにしましょう。
ともかく、必要なものは何か……ということに対する割り切りが非常にスパッとできています。
それが、かなりの誘惑になっていました。
MODEMO Nゲージ 世田谷線デハ80 (一燈型) §
『昭和の「鉄道模型」をつくる』の車両はフリーの電車です。
これはイマイチ魅力を感じません。
ところが、私はかなり前にMODEMO Nゲージ 世田谷線デハ80 (一燈型)という車両を買っていて、ほとんど出番を作ることができていません。
このレイアウトは、規模といい、時代設定といい、このデハ80にマッチするのではないか……と思ったわけです。
決断のNo.3 §
結局、最終的な購入決断はNo.3の現物を書店で見たときだったと言えます。
駅舎のキットが、これまた良い具合に汚し塗装されていたのです。
ちなみに、No.2付属の線路も実はきちんとリペイントされています。ものは、TOMIXのファイントラックそのもののようですが、塗装によってムードが格段に良くなっています。
組み立て §
というわけで、No.3まで組み立て。
No.3の駅舎は、乗りとしては食玩品質という感じでしょうか。
しかし、ムードをよく掴んで塗られているので、ぬるさがあまり気になりません。
塗りにも、ぬるさが感じられるのですが、全体のバランスが正しいので、あまり気になりません。
線路や車両も、よくマッチしています。
そして最大の試練・デハ80とマッチするか? §
さっそく、デハ80を出してきて線路の上に乗せて、駅舎を脇に置いてみました。
置くまでは、なんか合わないな、という印象でした。
しかし、いざきっちり並べて視線を下げてみると。
「合う! 凄くいいムードじゃないか!!」
(厳密には世田谷線あるいは玉電に合っているとは必ずしも言えないのですけどね。でも、気分的にはよくマッチしてます)
というわけで、感動の勢いでこの文章を書きました。
『昭和の「鉄道模型」をつくる』のお約束 §
私がこれに取り組む上での自分に対するお約束です。
- 無理はしない
- 毎号、本屋でドキドキしながら買う
- 細く長く続ける
- もう続かないと思ったら、スパッとやめる