2007年08月12日
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『昭和の「鉄道模型」をつくる』のレイアウトデザインの秀逸性とは何か

Written By: 川俣 晶連絡先

 時間がないので、軽くメモっておきましょう。

 『昭和の「鉄道模型」をつくる』のレイアウトデザインは非常に秀逸だと思います。

 その理由をアトランダムにメモしておきます。

大多数の既存車両の運転を切り捨てた大胆さ §

 このレイアウトは、カーブが急過ぎて、大多数のNゲージ既存車両の運転ができません。

 しかし、それによって得られたものは多いと言えます。

 サイズに比して急なカーブを使うことで、単調な楕円を回避した線路配置が可能になります。

 更に、ベースボードのサイズが小さいために、多数の建物を集中的に配置できます。それによって得られる「生活感」の大きさは魅力があります。

建物の割合の多さ §

 そもそも建物の割合が多いのが、このレイアウトの特徴です。

 建物の隙間に車両や線路が見えると言っても過言ではありません。

 それは、小さなエンドレスである事実を見えにくくし、長い路線の一部を切り取ったかのような視覚効果を与えます。

トンネルの価値 §

 小レイアウトにトンネルを持ち込むと不自然になりがちですが、かといってトンネルを使わないと視覚的に線路を分断できず、狭苦しさを産んでしまいます。

 このレイアウトでは、起伏のある市街地に見られるような、建物が間近に迫ったトンネルとすることで、矛盾を上手く解消しています。

 ちなみに、これも建物が多いことによる間接的なメリットでしょう。

ポイント1つ §

 普通に考えると、どうしてもポイントは2つ付けたくなります。

 行き止まりからの折り返しを運転の基本と考えれば、どうしても2つ要るのです。

 しかし、詰め込みすぎはレイアウトのジェットコースター化の始まりです。

 1つしかポイントを付けないのはナイスなセンスです。

 一方、ポイント無しというのもあり得る選択です。しかし、このサイズでポイント無しでは、おそらくホームを無理なく設置できません。

 そういう意味でも、ポイント1つはセンスの良い選択だと思います。

 入門用レイアウトと考えれば、ポイントという色気は魅力でもあるわけですし。

背の高い建物 §

 レイアウト後方は背の高い建物が並んで、後ろの線路を隠します。

 それによって、線路が小さく後ろに回り込んで一回りしている感じを上手く隠しつつ、前景の建物との高さの差で、どちらの建物も引き立てます。

とりあえずここまで §

 メモなので、とりあえずここまで。

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