MORI LOG ACADEMY 2007年10月 アーカイブ
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2007年10月17日(水曜日)
【HR】 ネット視聴率の低下
より
インターネットが普及し始めた頃は、多くの人があちらこちらのサイトに注目していたし、掲示板も大勢が閲覧し、情報が伝わるのも速かった。最近は、サイトも爆発的に数が増え、情報に溢れかえり、多くの人たちは自分のブログを書き、仲間数人のサイトを斜め読みするのがやっとだ。とにかく、娯楽は増え、時間がない。情報収拾にかける時間は減っている。したがって、情報伝達にとにかく時間がかかる社会になった。
某元アイドルタレントが、離婚したことを自分のブログで発表したのに、半年間も芸能関係のマスコミは誰も気づかなかった。ファンは読んでいただろうが、その噂はまったく広がらなかった。
押井映画の発表は6月だったが、これを知って「びっくりした!」とブログに書いている人が、4カ月も経った今でもいて、毎日そんなブログを数カ所発見できる。ネットでは、情報はじわじわと広がるのだ。
これを読んで思ったこと。
- Unicodeの持つ様々な問題点や取り組まねばならない課題は1990年代半ば頃から継続的にあれだけ盛んにアピールしたにも関わらず、それを全く知らず今頃に「こんなことを見つけてしまった」と「発見者」になってしまった人達がいる。しかも、Windows Vistaが新たに持ち込んだ問題のように言われることすらある
- 初音ミクの存在に気付いたのはかなり遅れてのことなのだが、周囲が騒ぎ始めたのは私が初音ミクブームのウォッチングに飽きた後で驚かされた
- LinuxのCD-ROMを最初に店頭で見てからかなり時間が経ってから使い始めたのだが、世間がLinuxのブームになったのは、こちらがLinuxを使い終わって他のOSに乗り替えた後
- 押井守監督の新作が発表されたとき、周囲には森博嗣やスカイクロラを知らない人ばかりだった。森博嗣といえば、新書コーナーで平積みになる定番作家で、しかも多作であって新刊が並ぶ頻度も高い作家であるはずなのに、なぜ?
- 等々……
ちなみに、私は別に情報通ではないし、先頭を走っているという自覚も自負もありません。他の人の走っている後からついて行っているだけです。でも、その立ち後れた私が「ああ終わった」と思った後で盛り上がる人達が多いのはなぜでしょう?
情報伝達速度の問題?
これが、「私が先頭だ! みんな後から付いてくるのは当然!」という話なら悩むことはないのですが、私は「後からついて行っている側」でしかないのですよね。