ジュネット「サンド島から来た彼らは大統領直属の航空戦隊となった。公式には撃墜され死亡が報告されたまま……」
ブレイズ「というわけで、我々は英雄として蘇った」
グリム「ついこの間までは、ラーズグリーズの悪魔と呼ばれていたのに」
ブレイズ「そこだっ!」
ナガセ「空軍の航空管制通信のベースラインに仕込まれた緯度と経度の場所ですか?」
ブレイズ「違う! 悪魔と呼ばれていたのに世界を救う英雄になるといえば、連想するのはあれだろう! 悪魔くんだ!」
グリム「あ、僕は知ってますよ。昔の特撮ですよね?」
ブレイズ「違う。悪魔くんが十二使徒を率いて世界を救うのはアニメ版の方だ!」
スノー「十二使徒? 部下が12人いるということか?」
ブレイズ「そうだ。メフィスト2世、ユルグ、ヨナルデパズトーリ、幽子、ピクシー 、百目、妖虎、家獣、象人、鳥乙女、サシペレレ、こうもり猫の12人だ」
ナガセ「で、何が言いたいわけ?」
ブレイズ「だから、我々の新生ラーズグリーズ隊はまだ本来あるべき定数を満たしていないということだ。悪魔くん+十二使徒で13機編成になるのが本来のあり方だ。というか、そうならねば世界は救えないっ!」
スノー「確かにあの黄色中隊もイエロー13がいたぐらいだから、13機でも不自然ではないが……」
ブレイズ「だから、ともかく最初は十二使徒を集めるのが先決だ」
グリム「先決と言われても……」
ブレイズ「まずナガセは、不思議な美女『鳥乙女』で間違いない。飛ぶための翼を持っているし、あんな飛び方をしていても死なない不思議な美女だ」
ナガセ「かなり無理がある気が……」
ブレイズ「サシペレレは格好付けて転ぶので、格好付けて墜落したチョッパーだ」
グリム「もう故人じゃないですか……」
ブレイズ「ヨナルデパズトーリは物知りだからおやじさん」
ナガセ「老体に鞭打って現役に引っ張り出すの!?」
ブレイズ「カークは犬だから、犬っぽい百目。目が98個足りないのは妥協しよう」
グリム「犬に戦闘機の操縦は無理ですよ」
ブレイズ「象人、家獣はでっかいので、アークバードかフレスベルクかグレイプニルかアイガイオン」
グリム「それは既に生き物ですらないよ」
ブレイズ「あ、スフィルナでもいいぞ」
グリム「人の話を聞いてないし」
ナガセ「そんな夢のような話より、もっと現実的な話をしてよ」
ブレイズ「ナガセ、いいことを言った。その通りだ」
グリム「僕の話は聞かないのにナガセの話は聞くんだ……」
ブレイズ「我々が今すぐ行うべきことは、ベルカ戦争で活躍した傭兵のラリー・フォルクというパイロットを探してスカウトすることだ」
スノー「ラリー・フォルク……、聞いたことがない名前だな」
グリム「いったい何者なんですか?」
ブレイズ「彼がピクシーなんだ!」
一同「は?」
ブレイズ「ベルカ戦争で彼はピクシーというTACネームで飛んでいた。十二使徒のピクシーは彼に間違いない!」
一同「そんなわけ、あるかい!」