以前、下高井戸の甲州街道以北には、板を乗せて塞いだだけで舗装されていない暗渠、通称「ドブ板」はもう存在しないと書いたような気がします。しかし、間違いでした。現存するドブ板を偶然発見してしまいました。
場所 §
B点よりの写真 §
考察 §
B点で交差している道は、神田川の支流(一時的に本流から分かれて再度合流する)あるいは玉川上水下高井戸分水の跡地(暗渠と思われる)です。
しかし、A点の先がどうなっているのかは明確ではありません。可能性はおそらく2つ。1つは、A点で交差している道路の一部が西から来ている水路であり、それと接続されていた可能性。もう1つは、南にある玉川上水に接続している可能性です。しかし、玉川上水からの分水は容易に許可されないので、その可能性は薄いでしょう。
もう1つ。過去に「現存するドブ板は、どこにも接続しておらず道路としての存在意義がないから放置された」という仮説を述べましたが、このドブ板については道路と道路を結ぶショートカットとなっていて、この仮説に反します。
しかし、実はここはショートカット経路としてはほとんど役に立っていません。隣の公園を通過して南北の道路をショートカットできるからです。その方が歩きやすいし、斜めに突っ切ることもできて便利です。更に言えば、すぐ西にある荒玉水道まで出れば自動車が通行できる太い道まであるため、このドブ板をきちんとした道路として整備する意味はほとんど見いだせません。しかも、幅も狭めです。
そのような事情から、道路として整備する意味がないため、ドブ板状態のまま放置されているのでしょう、たぶん。ちなみに、このドブ板沿いの家々は、荒玉水道側に出る道が整備されているようで、生活道路としての存在意義も低そうです。
感想 §
参りました。このあたりは、本当に何回も通った場所です。この公園を抜ける経路は、散歩の定番コースの1つです。それにも関わらず、見落としがあったとは!
(この意外性があるから、散歩と水路探しはやめられません)