トーノZEROのアニメ感想です。
今日のポケモンDPの感想。
サブタイトル §
「ポケモンサマースクール開講!!」
あらすじ §
サトシ達は、ナナカマド博士のポケモンサマースクールに参加します。
期間は7日間です。
サトシは、まるで男の子のようなアオイという女の子と激しいライバル意識をぶつけ合います。また、コウヘイも参加していました。
そこでは、新しいポケモンを与えられ、仲良くなることを求められます。サトシはライチュウを、ヒカリはベトベターを、アオイはモウカザルになります。
また、赤組、青組、緑組に別れ、ポイントを競うことも求められます。
一方、ロケット団もスクールに入り込んでいました。
2日目には与えられたポケモンでバトルを行うことになり、各自はポケモンと仲良くするべく努力します。
1日目の夜、サトシ、ヒカリ、タケシ、アオイは夢を語り合います。
翌日のバトルでサトシとアオイは引き分けます。
最もポケモンと仲良くなったのはヒカリ。サトシとアオイが属する赤組は、2人の授業中の昼寝などが原因で最下位となります。
感想 §
当初、このエピソードがいったい何を描こうとしているのか分かりませんでした。
しかし、消灯時間後にトランプをしながら夢を語るサトシ、ヒカリ、タケシ、アオイを見ていて分かりました。
やはり、これから社会に出て1人前になっていく若者には、こういう時間が必要なのです。
夢と希望と不安を率直に口に出せるのは、まさにこういう時間をおいて他にはありません。
それからもう1つ。
ポケモン修行で旅立った子供達は、実はその瞬間から自分で決断し、自己責任で行動する「小さな大人」であることが要求されます。確かにポケモンセンターで様々な便宜を与えられるとはいえ、最終的に自分の行動は自分で決定し、それに対して自分で責任を取らねばなりません。
であるから、サトシ、ヒカリ、タケシはそのような立場で行動し、責任を背負ってきたわけです。それが、彼らを人並み以上に成長させる原動力になっていることは間違いないでしょう。
しかし、それはある種の「背伸び」であることも事実です。背伸びして「小さな大人」として振る舞ったとしても、やはり彼らはまだ成長途上の「子供」です。「子供」である以上は、過剰な責任を取り除き、年齢相応の健やかな成長を与える場があってしかるべきです。そのように考えたとき、ナナカマド博士のポケモンサマースクールの存在意義が見えてきます。このスクールは、短期間で知識や技能を磨くためのものでは、おそらくありません。そうではなく、普段はできないポケモンや仲間との出会いと共同生活を体験するためのものでしょう。寝る場所も食事も提供され、安全も確保される「学校」という場の中で、彼らはポケモンや人間の仲間と向き合うことに全力で集中することができます。それは、普段の彼らの行動ではなかなか実現できないことでしょう。
そして、そのような環境下ではかなりのベテランであるはずのサトシと、一度も旅に出たことがないアオイは対等のライバルとして向き合うことが出来ます。いや、それは「出来る」のではなく、サトシの立場からすれば「したい」のかもしれません。感情の赴くままにライバル意識を燃やすことができれば、サトシとしては気持ちよいのでしょう。それは、「学校」という場によってのみ、無制限に肯定されます。
更に感想 §
ベトベターと抱き合い、仲良くなり、格好良いポーズまで取らせることができるヒカリ。彼女も「学校」という場で解放された1人でしょうね。
今回の一言 §
つまりですね。サトシ達は、学校に通うことによって日常から解放され、夏休みを満喫することができているわけです。普通なら学校を休むことによって開放されるのに、逆になります。興味深い逆説ですね。