2008年08月17日
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世田谷文学館・没後5年 宮脇俊三と鉄道紀行展

Written By: 川俣 晶連絡先

 今日は、世田谷文学館没後5年 宮脇俊三と鉄道紀行展に行ってきました。

世田谷文学館・没後5年 宮脇俊三と鉄道紀行展

宮脇俊三とは §

 鉄道界で著名な著作家であり、私もたまにやる廃線跡の探索などを本格的に紹介した先駆的な人でもあります。

 しかし、偉大な人であり、名前もよく知っていますが、なぜか宮脇俊三の著書はあまり読んでいません。

 今ひとつ直接的な縁は無い人かと思いきや。

 なんと松原在住!

 いや、世田谷文学館で取り上げる以上、世田谷に縁がある人あろうとは思いましたが、まさか松原在住とは!

 しかも、隣の敷地には北杜夫!

 その上、北杜夫に「どくとるマンボウ航海記」を書かせたのが宮脇俊三とは!

 ちなみに、竹久夢二が住んでいた「少年山荘」も松原にあり、玉電(現世田谷線)の開通を見ていたという話があって愕然と驚いたことがありますが、まさか宮脇俊三もご近所とは。

最長片道切符の旅 §

 出口近くのコーナーで図書が自由に読めるようになっていたので、少し読んでみましたが、内容が面白い。確かに、これはプロの仕事です。自分が面白がるのではなく、読者を楽しませる内容です。主に「最長片道切符の旅」を拾い読みしましたが、特に尾久駅の扱いで、国鉄の様々な規約を前に推理を進めるところが面白いです。また、ここに井の頭線沿線に住んでいると言う話が出てきましたので、おそらく宮脇俊三/北杜夫の住居は下高井戸-松原のラインよりも、明大前-東松原よりのラインではないかと推定。(下北沢X物語(483)~北北因縁・北杜夫に北沢川~を見ると、東松原のようです。更に、羽根木公園は昔の根津山の跡で北杜夫が虫を捕まえた場所といった話まで来れば、もはや驚きに口を開いたまま立ち尽くすしかない)

 もちろん、今の私にとって、東松原は気軽な徒歩圏内です。羽根木公園も北端部分まではよく行きます。

展示内容 §

 鉄道文学として、内田百閒(阿呆列車)→阿川弘之(南蛮阿呆列車)→宮脇俊三という流れがあるという説明は非常に分かりやすく納得しました。阿呆列車は一部文庫で読みました。南蛮阿呆列車は父が買って家にあったので読みました。この流れに位置づけられると分かれば、親しみも倍増です。

 展示にはお約束の著書や生原稿の他に、乗車区間にラインを入れた白地図や、実際に旅行先で書き込んだメモも展示されていました。これらは生々しい内容で、興味深いものでした。特に、小さく扱いやすそうなメモ用のノートは、「こういう製品があったのか」と思ったぐらい新鮮で合理的な感じを受けました。

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