トーノZEROのアニメ感想です。
今日のポケモンDPの感想。
サブタイトル §
「ポケットモンスター ダイヤモンド・パール 一時間スペシャル」
として以下の2話を放送。
『パチリスお熱です!2人でお留守番!?』
『ポケモンコンテスト!カンナギ大会!!』
あらすじ『パチリスお熱です!2人でお留守番!?』 §
タケシは薬を買いに行き、サトシとヒカリは留守番をすることになります。
2人はタケシの残したメモに沿ってポケモンの面倒を見ますが、パチリスが高熱を出します。2人はいろいろ試しますが、熱は下がりません。
グライオンの知らせて急いで戻ったタケシは、適切な処方でパチリスを直します。
そして、トレーナーの不安がポケモンに伝わるからオタオタしてはいけないとサトシとヒカリに諭します。1人で旅をすることもあるから、応急処置ぐらいはできないと、とタケシは言います。
あらすじ『ポケモンコンテスト!カンナギ大会!!』 §
ヒカリは、ポケモンコンテストのカンナギ大会に出場します。
そこには、かつての母親を負かせたライバル、ユリもエントリーしていました。
ユリは、トップポケリストでしたが、かつての情熱を取り戻すために、かつて熱いバトルを繰り広げたライバルの娘との対戦を望んで、コーディネーターとして復活したのでした。
ファイナルで対戦したユリとヒカリは熱いバトルを繰り広げ、僅差でヒカリが勝ちます。
バトルから得るものがあったユリは満足します。
感想 §
関係ないエピソードが2つ並んでいるようで、実は関係があると気付きました。
この2つのエピソードは、実はいずれもヒカリが本物になったことを別の角度から象徴する内容だったと言えるのです。本物になる、とは、背伸びしたり萎縮したり心が迷走する状態を脱却し、自分と自分を取り巻く世界と上手く折り合いを付けられる状態を意味します。もちろん、ポケモンコンテストも上手くこなせる心構えや腕前も含みます。
たとえば、『ポケモンコンテスト!カンナギ大会!!』ではヒカリの描写はこれまでよりも子供っぽくなった感があります。これは、「背伸びをしすぎない年齢相応の態度」というべきものでしょう。そもそもヒカリは子供なのだから、大人のふりをする必要など無いはずです。
一方で、ユリやママからは、まるで一人前の同格の相手であるかのように扱われます。これは、ヒカリが安定感のあるものの分かった人格に成長したからでしょう。だから、何かが得られることを期待してユリは全力をぶつけることができ、ママは娘のことではなく、まるで我がことのようにTVを見ていることができます。
(もう1つ、予選での失敗を上手くリカバーする描写も見事。きちんと落ち着いて、不意のトラブルにも対処できるだけの心の奥行きができています)
もちろん、人間としてヒカリがユリやママと同格になったと思うのは間違いでしょう。圧倒的な蓄積の格差があります。しかし、ポケモンコンテストというルールで制約された世界に入ったとき、既にヒカリは同格と言える段階にまで上がったのだと言えます。
更に感想 §
そこで問題になるのは、『パチリスお熱です!2人でお留守番!?』でオロオロすることしかできなかったヒカリを「本物になった」と言えるか否かです。
これは「言える」と思います。
なぜかと言えば、最終的に自分に足りないものが理解でき、それを謙虚に受け止めることができたからです。人間として完成するというのは、何でもできる人、何もかも知っている人になることではありません。そうではなく、自分の限界を知り、分かることできることの境界線を正しく知ることを意味します。そして、努力により、その境界線を広げることができる人を意味します。タケシの箴言を素直に受け入れ、それを活用できるヒカリは十分に成熟した人格を手に入れたと言えます。
もっと感想 §
長い長い時間を掛けたヒカリの旅も、この人格を手に入れるためだと思えば納得です。下手に良い成果を積み重ねてそこそこの水準まで達するよりも、本当に価値ある何かを手に入れて最強になる方が良いでしょう。これからヒカリは快進撃していくことになると思います。(と言いつつ実は何か大きな障害に突き当たって、また思い悩む人生を送ったりして)
今回の一言 §
やはり、2話連続放送は疲れるな~。って、来週もか! ひ~。(楽しいけど悲鳴)