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2008年10月04日
トーノZEROアニメ雑記total 4205 count

頑張れ日高政光監督! 意外な傑作アニメ「鉄のラインバレル」は「獣戦士ガルキーバ」の無念を晴らせるか?

Written By: トーノZERO連絡先

 昔々、獣戦士ガルキーバというTVアニメがありました。非常に良くできた作品で、少年が「選ばれた戦士」として戦うことの本当の厳しさや悲しさを描いていました。これだけのものが見られる作品はそうは無いでしょう。それぐらい優れた内容でした。しかし、人気は出ずに打ち切りで終わってしまいました。

 さて、このガルキーバの監督は日高政光といいます。彼はその後、ポケットモンスターの監督として再度我々の前に姿を見せます。そして、ポケットモンスターの特に序盤の優れた作品群を見せてくれることになります。たとえば、深夜人間が寝静まった後、ポケモン語で語り合うピカチュウとキャタピーなど、日本語で語っていないにも関わらず一般視聴者を納得させるという桁外れの内容を見せてくれました。

 その後、ポケモンの監督は降りましたが、それでも日高政光という名前は極めて印象的なものがありました。

そして「鉄のラインバレル」 §

 既にアニメの新番組を真面目にチェックする気はなくなっています。特にオタク向け萌えアニメは、そうだと分かった時点で即座に再生を打ち切る方針に転換しています。

 何ら努力しないダメ少年の目の前に空からロボットと女の子が降ってきてヒロイズムと性欲の双方を満たすようなアニメも即座に打ち切る対象です。

 そして、「鉄のラインバレル」もまさにその条件を満たしました。

 しかし、監督「日高政光」という名前が引っ掛かったので何となく再生を打ち切らないで見ていました。少なくとも、非常に高い演出力であるため、いかにも典型的なオタク向けの駄目アニメの条件を満たしているにも関わらず、見続けることができました。

 そして最後の最後に、やっと分かりました。

 パシリでありながら正義の味方気取りの屈折した少年は、努力もせずに向こうからやって来た女の子と巨大ロボを手に入れて夢が成就したかのように見えつつ、実は「あなたは既に死んでいるんです」と宣告されます。

 つまりですね。

 空から落ちてきた女の子と巨大ロボットは、少年の願望を満たす存在ではなく、少年の屈折をくっきりと浮かび上がらせる演出手段として落ちてきたわけです。

 言い換えれば、オタクの願望を充足させるのではなく、オタクの屈折を顕在化させる作品になりそうです。

 これはワクワクしますね。

 ガルキーバで不完全燃焼させられた何かが、ここで完全燃焼まで持って行けるか?

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