ヤズマットをやっと撃破しました。たぶん、撃破するまでに5時間以上は軽く掛かっています。下手をすれば10時間に近いかもしれません。攻略ノウハウの試行錯誤があったので、無駄も多く含みます。また、強力な装備品の多くも所持していないという問題があります。一時は、もうダメかと思ったこともあります。しかし、最終的に何ら無理をすることなく、苦しい思いもすることなく、ヤズマットは撃破可能と分かりました。
ここで述べること §
無理をしない確実性の高いヤズマット攻略。つまりある程度の時間を掛ければ、ほぼ確実にヤズマットを撃破できる戦術です。
最短時間撃破や、特殊なトリックによる特別な撃破方法ではありません。
シェルシールド以外に特殊な装備品は必要ありません。シェルシールドも、無くても何とかなります。
予備パーティーは育てていないので、これは「無い」という前提です。メンバー交代は基本的に無しで行きます。参加メンバーは、フラン、バッシュ、パンネロで全員Lv99でしたが、そこまでのレベルは必要ないと思います。
参考文献 §
ファイナルファンタジーXIIのバトルアルティマニア、シナリオアルティマニア、アルティマニアΩの3冊と以下のページを参考にしています。特に、あえて「必殺」を受けるという選択は以下のページによって知った対策です。貴重な情報をありがとうございます。
アルティマニアΩの方法ではなぜダメか §
アルティマニアΩでは、壁の向こうに隠れつつリフレク反射でヤズマットを仕留める方法が紹介されています。それほど強力な装備品を揃えずとも、かなりの短時間でヤズマットを仕留められます。しかし、この方法は以下の2つの理由により容易には実践できません。
- 所定の位置にヤズマットを誘導するのは、ヤズマット攻略ビギナーにはかなりハードルが高い (私も最初はできなかった。終盤で、ようやくヤズマット誘導のコツが分かった。ヤズマットは渦巻きを描くように連れて行くと壁に近い位置に来てくれる。しかし、ハードルが高いことは間違いない)
- ヤズマットを選択してから外す手動操作が1回攻撃ごとに要求されて煩雑
もっと楽な方法は無いかと思ったところ、ありました。
以下、主に前半と後半に分けて説明します。前半と後半の区別はアバウトです。前半の方法で苦しくなったら、そこからが後半と思っても良いでしょう。
前半戦 §
前半戦は常識的なやり方で十分です。
具体的には、ヤズマットの弱点である闇属性を持ち、連撃の出やすい忍刀を全員で装備し、防御破壊で防御力を下げつつ攻撃します。回復はアレイズ、ケアルガ、エスナガ(あるいは間に合わなければアイテム類)等を常識的に使うだけで十分です。バブルないしバブルチェーンでHPを増やし、プロテガ、シェルガ、ヘイスガも入れておきます。
唯一の注意点は、味方全員が壁際や通路に入ると、阻止できない単体戦闘不能の「必殺」が飛んでくることです。そのため、全員でヤズマットから離れることは避けておきます。近距離武器である忍刀で攻撃していればこの条件は満たせます。
この段階はガンビットさえ上手く組めていれば放置でもそこそこ行けます。運悪くリーダーが戦闘不能になった場合にのみ止まる感じです。
後半戦の概要 §
戦いが進行するにつれ、ヤズマットが通常攻撃のチャージタイム0(CT0)の効果を得る時間が増えていきます。実は必ず戦闘不能になる「必殺」よりも、こちらの方がやっかいです。ヤズマットの通常攻撃は戦闘不能を発生させることがあります。更にステータス変化攻撃を取り混ぜて素早い攻撃が連打が来ると、HP回復、戦闘不能回復、ステータス異常解消だけで手が一杯になり、攻撃できなくなる場合があります。できないだけならともかく、そのまま押し切られると壊滅します。
従って、後半戦はCT0対策をベースに組み立てる必要があります。
具体的には、CT0の効果を受ける攻撃を一切使わせないことで対処します。
そのような便利な方法があるのでしょうか?
あります。
通路に引っ込めば良いのです。これで、ヤズマットは「必殺」と「サイクロン」しか使わなくなります。
「必殺」は対象が単体なので、2人は必ず生き残ります。また、サイクロンは全体攻撃ですが、バブル状態なら戦闘不能を回避できます。つまりバブル+HP MAXなら全員が生き延びます。従って、この状態さえ維持できれば全滅はありません。念のために言えば、「全滅する確率は低い」ではなく「アレイズを使うためのMPが残っていて、かつ、手順を間違わなければ、全滅することはあり得ない」のです。(ただし、今回の攻略では僅かなリスクを入れることで、効率アップを行っています。詳しくは後述)
後半戦基本戦略 §
後半戦の基本戦略は、以下の通りです。
- 仕掛けるときには最初にデスペルを撃っておく
- 攻撃はダーラで行う。味方全員にリフレクトメイルを装備させ、自分に向けてダーラを撃って人数分ヤズマットに当てる
- HP回復専用の手段は用意しない。HPはアレイズで回復する
- ステータス回復は万能薬を使う (希にスリップでHPの低い味方が戦闘不能になり、「必殺」の戦闘不能と重なってピンチになることがあるので、回復させたい。ただし、上手く立ち回れば無くても良い。ちなみに、リフレクトメイルを使う関係上、魔法での回復は不可。バブルチェーン必須なので、リフレク貫通効果のアクセサリも付ける余地がない)
- 全員バブルチェーンでHP2倍
- シェルシールドで「必殺」の命中率を半分にする
- サイクロン後は、「必殺」の対象をコントロールすることで、全員のHPをフル回復させる (詳しくは後述)
基本的に、敵のステータス解除は最初の1回のみ。味方への有利なステータス変化は一切発生させません。すぐ戦闘不能になることが前提なので、掛けるだけ無駄です。また「必殺」だけが連続で来るので、余計な作業を行うとそれだけでパーティー全滅のリスクが高まります。
編成 §
本当はシェルシールドが3つあれば良いのですが、2つしか持っていなかったので、1人は盾無しとしてゴールドスタッフで魔力アップを図っています。
以下は本質的に重要な装備のみを記します。後は適当に性能の良いアイテムを装備します。
- フラン 何か魔力のアップする武器+リフレクトメイル+バブルチェーン
- バッシュ シェルシールド+リフレクトメイル+バブルチェーン
- パンネロ シェルシールド+リフレクトメイル+バブルチェーン
ただし、戦闘場所への移動中の雑魚対策や、ヤズマットの誘導を行うため、遠隔攻撃を行う価値があるため、これの打撃力を上げるために攻撃力の高い武器を装備しておく価値はあります。
ガンビット §
全員同じです。以下の内容です。
- 味方1人→アレイズ
- 味方1人→万能薬 (無くても良い)
- 自分自身→ダーラ (ヤズマットとの定常交戦サイクルに入った後で有効化)
- 最もHPが低い敵→遠隔攻撃
これだけです。
これだけで十分です、これに何かを足してもさほど意味はありません。
ヤズマットの行動 §
味方全員が壁際ないし通路にいると、ヤズマットは「必殺」だけを繰り返し、時々「サイクロン」を入れます。味方パーティがヤズマットの視界内のそれほど遠くない距離にいるかぎり、この行動パターンは変わりません。
従って、「必殺」と「サイクロン」以外への対処は基本的に考える必要がありません。
射程差の問題 §
「必殺」よりも「ダーラ」の方が射程が短いので、ヤズマットがフィールドの中央にいる場合、「必殺」でやられるのにダーラが届かないことになります。従って、まず最初に通路から飛び出してヤズマットと多少交戦し、その後でR2走りで逃走してヤズマットを通路出口近くに引っ張っていく必要があります。
とはいえ、アルティマニアΩの方法と異なり、ぎりぎりまで引きつける必要はありません。多少、中心より通路よりの位置に連れてくるだけで、ぎりぎり届きます。
どの通路でやるか §
フィールド東側の直線的な出入り口でやります。隠れる必要のない戦術なので、丸見えの状態で十分です。また、MPが尽きた等の理由でセーブクリスタルに撤退することも容易です。そのままR2走りで後退するだけで、即座にフィールドから出られます。
「必殺」の制御 §
遠距離の味方に対する「必殺」は最もヤズマットに近い者が常に選ばれるようです。従って、こまめにリーダーを交代させ、立ち位置を入れ替えて、以下のような作業を行う価値があります。
- HPを回復させたい者を、最もヤズマットに近い位置に移動させる。「必殺」→アレイズの効果でHPは全回復される
- そのような者が居ない場合は、シェルシールド装備者を最もヤズマットに近い位置に移動させる
ちなみに、「必殺」を撃ってから次の「必殺」を撃つ際には、前回の必殺で戦闘不能にした者がいないので、2番目に近い者が対象に選ばれます。従って、もしシェルシールド装備者が2名いる場合は、その2名を前に出し、非装備者を後ろに置くと戦闘不能を出す確率を最小にできます。
リーダーは誰にするか §
シェルシールド装備者が2名以上いる場合、ヤズマットから最も近い2名をこの2人とし、最もヤズマットから離れた者をリーダーとします。この場合、少なくとも「必殺」→「アレイズ」サイクルが順調にまわっていて、かつ、アレイズでの復活位置が戦闘不能時と大差ない限り、リーダーが「必殺」の対象になることはなく、その間の操作は一切必要なくなります。
リーダーを切り替えて操作を行う必要があるのは、サイクロンが来た後で全員のHPを回復させる作業を行う場合だけです。(この理由により、時間は掛かるもののアルティマニアΩの壁の向こうから反射して攻撃する方法よりも、ずっと気楽です)
サイクロンからの立て直し §
サイクロンが来たら、全員のHPを回復しておく必要があります。というのは、HPが減った状態で放置すると、次のサイクロンでその者が戦闘不能になるからです。この戦術の必然性から、少なくとも2名は「必殺」→「アレイズ」のサイクルでHPが回復しますが、1人だけ回復しないで残る可能性があります。この場合、次のサイクロンでこの者が確実に戦闘不能になります。このとき、連続して飛んでくる「必殺」もあるので、2名程度が同時に戦闘不能になるリスクが発生します。2名の戦闘不能は一歩間違えば3人目の戦闘不能も引き起こしかねない危険な状況です。これを回避するために、確実に全員のHPを回復しておきます。
MPの自動回復 §
特に終盤では与ダメージMP回復だけではアレイズとダーラの分を補いきれないようで、魔力の低いキャラでMPが尽きそうになるケースがあります。この場合、アイテムで回復するか、セーブクリスタルまで戻って回復するかは、あらかじめて決めておく必要があります。MPが尽きた状態で迷っていると壊滅の恐れがあるからです。
ちなみに、どちらの選択肢でも問題ないと思います。ヤズマットは最強の敵なので、アイテムを出し惜しみする理由もありません。安心してアイテムを使うためには、他の強敵を全て撃破した後で来ると良いでしょう。(私は、クリスタル・グランデ内の強敵を全て未撃破のまま来てしまったので、少し心残りがあった)
逃走 §
出入り口の通路で戦っていると、R2走りで全速後退するだけで、割と簡単に逃げ切れます。何か間違ったらすぐ逃げて立て直すような感覚でも良いでしょう。ただし、ヤズマットの視界外に長時間とどまるとHPが回復したり、別エリアに行くとHP以外の状態が回復したりするようなので、逃げないで済むなら逃げない方が良いでしょう。ゲームの時間が終わったであるとか、MPが尽きたといったやむを得ない事情でのみ撤退する方が良いでしょう。また逃げるときは物陰で時間を使うようなことはせず、スパッと一気に走って逃げます。
驚異対策 §
このやり方を取る場合、ヤズマットによる驚異の使用は、実質的に最大ダメージが9999から6999に下がる程度の効能しか示しません。ほとんど対策は不要です。
リスク §
実は、運良く(運悪く)シェルシールドが全ての「必殺」を弾いてしまうと、HPが回復できず、サイクロン2回でパーティーは壊滅します。このようなケースはほとんどあり得ませんが、ゼロではないリスクです。シェルシールドを外せばこのリスクは除去できますが、ヤズマット討伐に要する時間は大幅に増えると思われます。
感想 §
最初のうちは簡単にヤズマットのHPをガリガリと削り取って行けたので、これは3~4時間で行けるかと思いきや。途中から手も足も出ない状況に追い込まれて大焦り。しかし、きちんと攻略を積み上げていくことで、確率頼みの不確かな戦術や、やたら手間の掛かる操作を要求される作業とも無縁の状態でヤズマット討伐を完了できました。とりあえず、途中経過の試行錯誤のロスを度外視して考えるなら、悪くない結果だと思いました。
完全放置での討伐は無理でしたが、手動介入が要求されるのは実質的にサイクロン後のHP回復と、MP切れに対応する撤退orハイエーテル/エリクサーの使用だけというのは、手間の少なさとしては悪くないと思います。
2008/12/22 12:12頃追記 §
「必殺」の対象はヤズマットに最も近い者、という情報は、特定の1人だけが狙われない状況から自分で見出した行動原理です。他のサイト等で得た情報ではありません。しかし、この文章の本文を書き終えてホッとしてから、何気なく上記で参照したサイトを見ていると、更にこの情報を前提としたヤズマット攻略のページが別途存在することに気付きました。しかも、手動操作無しのガンビットのみによるヤズマット攻略です。やること、考えることは、私と似ているようだとようやく理解しました。ただし、向こうの方が遙かに先行しており、こちらが有効に活用できていない「行動順と待ち」を最大限に活用されています。
さてここで気になることは、このような濃い情報が必ずしも「いわゆる攻略サイト」に蓄積されていないことです。ゲームの攻略サイトは多く存在しますが、アイテムや魔法の一覧、攻略チャート、若干のノウハウを書いただけで終わっているケースが多いように思います。しかも、そのようなサイトがいくつもあって、それらが検索で上位に並びます。しかし、それって本当はおかしいのではないか?という気がします。1つのゲームを徹底的に追及している人のサイトよりも、新しいゲームが出ると次々とその攻略サイトを立ち上げる人の方が注目されるのは、特に攻略性の高いFINAL FANTASY XIIのようなゲームには馴染まないような気がします。
ちなみに、割と詳細な情報が網羅的に充実しているIvalice Monstersでも、ヤズマット攻略はアルティマニアΩの反射方式しか紹介されていません。