2010年02月23日
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AVATOR感想・これは21世紀のターザンか?

Written By: トーノZERO連絡先

 なんでも人気のAVATORという映画があるというので、見ようと思っていましたが紆余曲折で時間が経ってしまいました。

 問題は実はこの映画には3つの版があるらしいことと、上映時間が長いことです。

 3つの版とは以下を示します。

  • 2D版
  • 3D版
  • IMAX 3D版

 どうやらIMAX 3Dが最も良いらしいのですが、劇場数が少なくて大変です。たぶん、もっとも近いのは川崎で、東京では1つもありません。しかし、ただでさえ長い映画を川崎まで見に行くゆとりはないので、3D版にしておきました。

 ついでに字幕を読みたくないので、日本語吹き替え番でした。もっとも現地語の日本語訳はしばしば字幕が出ましたが。(そこは読み切れなかった。見難かったという面もあるが)

劇場 §

 しょうがないので、シネマイレージ会員は安く見られる火曜日に無理に時間をつくって行ってきました。かなり混んでいるかと思いきや、かなりガラガラでした。比較的大きなスクリーンでしたが、客は15~20人ぐらいでしょうか。もう終わりという感じで、今日行って正解。もっと後まで引っ張ると更に上映回数が減って深夜早朝に移動する可能性もありそうなムード。というか、「もう上映おしまい」になりそうな感じ?

感想 §

 ハリウッド的なご都合主義を差し引けば、結構面白いと思いました。空中戦などもけっこう面白いし。

 ただ上映時間が長すぎて、重い3D眼鏡を付けてこれだけ見ているのは厳しい要求かも。だから、映画そのものは結構面白かったものの、もう1回見たいとは思いません。

FINAL FANTASYだ §

 光る生き物に彩られた樹木など、どことなくFINAL FANTASY的な感じも受けました。

もののけ姫だ §

 自発的に乗ってくれと背中を差し出す猛獣や、挟まれて動けない状況、怪我を治してくれる神秘の場所の存在など、かなり「もののけ姫」的ですね。

21世紀のターザンだ §

 ターザンといっても、小説版の方です。おおむね以下のような違いです。

  • 世間のイメージ 雄叫びを上げると猛獣が寄ってきて手伝ってくれる
  • 小説版のイメージ 雄叫びを上げると猛獣が寄ってきて食われてしまう

 小説版のターザンとはフランス語に堪能なイギリス貴族であり、文明人の知恵とジャングルを単独で踏破する肉体を持ちます。ターザンの物語は、文明人の精神と蛮人に匹敵する肉体を兼ね備える主人公を得るために、ジャングルに置き去りにされて猿に育てられたという設定を持ってきます。AVATORはアバターという設定を持ってきます。

 つまり、凶悪な猛獣を従えるために後ろががら空きであるはずだ、と判断する知恵と、実際にいろいろな冒険を行う肉体は、昔読んだターザンを彷彿させますね。

 ちなみに、小説のターザンはけっこう面白くて、かなり図書館で借りて子供の頃に読みましたね。

だがしかし §

 とはいえ、全く可愛くないヒロインや、人が乗って操縦する巨大ロボットが悪役しか存在しない(蛮族がそのまま仕留めてしまう)という世界観は、もしかしたら分からない人がいるかもしれません。しかし、まあそんなものでしょう。そういう人は偉そうに「AVATORは駄作だ」と言うでしょうが、それ単に「ボクの感性は未熟です」と宣伝しているようなものなので、単にスルーしてあげましょう。

 ちなみに、前にガンダムの本をちらっと見たら一生懸命不自然に、地球に降下したザクに連邦軍は手も足も出なかった、なぜならザクは恐怖兵器なのだ、と力説してあって笑ってしまいました。そういう説明文で納得していたら永遠にこの映画は分からないでしょう。巨大な2足歩行する兵器が出てきたら恐くて敵が逃げちゃう、などという希望的観測を打ち砕いて、ついでに可愛くないヒロインで(しかし世界的にはそういうのが流行りだろう。その方がリアルだし)「萌え」も打ち砕いてしまう映画なのでしょう、たぶん。うん、そういう意味でも「痛快」かもしれません。

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