実はあるのです。
昭和38年頃、玉川上水旧水路初台付近の断面が分かる図です。
しかし、水路マニアには分かりにくい方面です。
鉄道ピクトリアル アーカイブス セレクション9 京王電鉄 1950~60に収録の「京王帝都電鉄京王線新宿地下駅乗入工事抄」(鉄道ピクトリアル1963-3掲載)のp127」より引用。
この図版から分かることは何か §
ここから分かることは、京王線が初台新宿間で地下化されたとき、玉川上水旧水路は開渠であったということです。
ですから、以下のような話はおそらく誤りと思われます。
- 京王線(本線)は、廃止された玉川上水の敷地を転用して地下線として建設された
実際は、玉川上水の敷地と京王線の敷地は常に隣接して存在しており、両者は同時に存在しています。現在は公園が存在しますが、その敷地の半分は京王線の地上部であり、残り半分は玉川上水の跡地と思われます。
ただし、以下のような状況は残ります。
- この図で示された範囲外の状況は分からない。
- 特に笹塚から初台の間は分からない。(別途行われた地下化工事なので)
- 仮線としての地上線は確かに玉川上水の土地の上に存在していたようだ
- 参宮橋のSカーブを解消したことで、一部で京王の土地と玉川上水の土地を入れ替えている可能性が存在する箇所もあり得る