不勉強で知らなかったが、世の中には三百字小説というものがあるらしい。
簡単にまとめると以下の通り。
- 米国の“フィフティファイブ・フィクション(五十五語小説)”をルーツとする
- 提唱者は川又千秋 (反在士の鏡やラバウル烈風空戦録等)
- タイトル、ブランク、ルビなどは文字数に加えない
- 改行後の行数は自由
- 制限以内なら、いくら短くても構わない
- フィクションに限定されない
さて、偶然に関係ないサイトで文字を見かけて発見したわけだが、これは面白い。
ミニマムな小説とは何か、という探求にも合致するからだ。
そもそもミニマムな小説とは何か?
ミニマムな物語は、Aという状態がBという状態に変化すればいいようである。だから、下手をすれば1行で書ける。
しかし、これでは小説にならない。小説とは、心情を書き込まねばならないからだ。感情移入できる心情を描くには、とても1行では足りない。
かといって無制限に増やすことはできない。無駄に長いと読まれないからだ。表現が冗長だと意図が読み取られない、という問題も起きる。
だから短くすることは必須の要請である。
では、最低限の体裁を残したままどこまで短くできるのか。
三百字というのは妥当な目標だろう。
これまでの研鑽の結果、そこまでなら行けそうだという感触がある。
というわけで、しばらくは1人で三百字小説を鍛錬してみようと思う。
まだまだ始まったばかりである。