「IS12TからTwitterへの無駄なつぶやきでカーブフリックの入力を練習した」
「上手くなった?」
「上手いとはとうてい言えない。かなり遅い」
「じゃあ、ダメってこと?」
「そうでもない。実は遅いけどストレスが無いんだ」
「どういうこと?」
「携帯のテンキー。あれはストレスいっぱいだった。でも、カーブフリックはストレスがない」
「どういうことだよ」
「以下、使ってみた感想を説明するぞ」
「頼むよ」
カーブフリックとは §
「カーブフリックとは1回のタッチで、濁点半濁点まで含めた1文字を入力してしまう方法である」
「じゃあ、上で比較された携帯のテンキーは?」
「何回もボタンを押して1文字を入力する方法である」
「どこが違うの?」
「携帯のテンキーは、実は操作回数が多い。ボタンを目にもとまらない速度で押して16連射しないとスムーズに文章が入らない。しかも押しすぎるともう一回りだ」
「体力も神経も食うということだね」
「慣れてしまえば無駄なく押せるのだろうが、それでもロートル向きじゃない」
「年寄りは気が短いってことだね」
「押すのもめんどくさい」
「なるほど。その点でカーブフリックは押す回数が少ないからいいわけだね」
「それだけじゃないぜ」
「えっ?」
「テンキーは押す回数が多いから時間を食う。しかし、カーブフリックは確認しながら指を滑らせているので時間を食っている」
「それに何の意味があるんだい?」
「だからさ。確認は慣れればどんどん要らなくなるんだよ」
「そうか。ボタンを押す回数は基本的に減らせないけど、覚えてしまえば確認は短縮できるわけだね」
画面の問題 §
「さて、ここが重要だ」
「なんだい?」
「小さい画面で正確にタッチするのは難しい」
「たとえば?」
「フルキーを縦レイアウトで表示すると、それでもう怪しい。よほど慎重に打たないとすぐずれる。ずれると違う文字が入ってしまう」
「そうか」
「それを回避しようと思えば、テンキースタイルの大きな入力単位のソフトキーボードにする必要がある」
「そこから発動するのがカーブフリックというわけだね」
「そうだ。しかし、そのようにして操作単位を大きくすると、画面の大半をそれが覆い尽くしてしまうという問題がある」
「広い画面が活かせないわけだね」
「でもさ。それはあまり重要では無いと気づいた」
「どうして?」
「カーブフリックで入力するのはメモかTwitterのつぶやき程度だ。どちらも1行でケリが付く」
「複数行のメモは書かないのかい?」
「結果として複数行になっても、1行のメモの集積に過ぎない」
「そうか。画面の大半をソフトキーボードが覆っても入力するのが1行程度なら関係ないわけだね」
「そうだ。それがTwitterとメモを通して得た結論だ。しかし、このことは別の可能性を示唆する」
「それはなんだい?」
「パソコンの時代は終わった、これからはスマホがあればパソコンは要らないと言っていた人たちは間違っていたことになる」
「そうか。あくまで1行だからこれでいいのであって、長文を打つには全く向かないわけだね」
「そうだ。入力にストレスが無いことと、向き不向きがあることは別問題だからな」
「それって大きくて打ちやすいキーボードを外付けすればスマホでもいいって話?」
「それがあれば大幅に改善される可能性はあるが、そこから先はソフトの問題にもなるな。長文向きのソフトはまた機能的に違うから。それに小さい画面では見にくいという話もあり得る」
「悩ましいね」
「悩ましいのだ」
「じゃあ、スマホって強いの? 弱いの?」
「少なくともこれだけは言えそうだ。得意分野では無類の強さを発揮するが不得意分野では逃げ回るしか無い初期のキン肉マン状態になるってことだ」
「私は(ドジで)強い(つもり)スマートホンってことだね」
「弱くはないんだけどね」
「だから、走る(すべる)で、できないことにまで手を出して盛大に滑ってみせるわけだね」
「おいらの場合、どのみち出先で長文なんて打たないし、打つ気も無いからIS12Tで十分なんだけどね。まあリモート・デスクトップでサーバに接続した場合の使い勝手の低下は予想されるが、そこまでやるのは、かなり頻度として少ないはずだ」
「でも、うっかりマスコミの言い分を信じてスマホがあればパソコンは要らないと思って捨てちゃった人は悲惨だってことだね」
「そうでもない」
「なぜ?」
「どうせ本当に長文を打つ必要のある人は滅多にいないからさ。長い用件は電話すればたいてい済むだろ? それにサーバなんて普通の人は管理しない」
「ぎゃふん」