「というわけで、実は気になって三鷹台方面に出動してみた」
「そんなに水路が気になったの?」
「実は地図を見ていて、三鷹台変電所を発見してしまったのだ。変電所ウォッチャーとしては、どうしても見たいじゃないか」
「変電所かよ」
「悪いか。311で東電が新聞を賑わせるずっと前から変電所ウォッチャーなんだ」
「はいはい。それで?」
「北多摩線No.72の鉄塔が敷地内にあって、凄い変電所だったよ。見て良かった。満足度は極めて高い」
「へえ。それは良かったね。それじゃまた来週」
「終わりにするな。まだ本題に入ってないぞ」
「本題?」
「そうだ」
「本題って何?」
「水路跡だ」
「それがどうしたの?」
「それらしい跡を辿って、そのあと適当に低い土地を目指したら水路跡としか思えない道に出会った」
「へえ」
「更に、そこから離れて適当に走っているとまた出会った。同じ水路であるはずがない」
「へえ」
「つまりさ。三鷹台は水路の宝庫だったのではないか? と思えてきた」
「それは、玉川上水と神田川を接続する水路なのかい?」
「そこは明瞭ではない。玉川上水に近い場所まで続いていただけなのか、本当に繋がっていたのかは良く分からない」
「そうか」
「まとめるには、まだ更に数回の出動を要するな」
「しかも、鉄塔が見られて変電所が見られてTEPCOマンホールも探せるわけだね」
「井の頭線で三鷹台は、最も注目していなかった駅なのだ。印象が薄い。なのに、これだけの中身があるとは凄いぞ」