「1つ気づいた」
「なんだい?」
「2009公開版と比較して、DC版は後期ヤマトのモチーフがより色濃くなった」
「どのへんが?」
「まず後期ヤマトとは何かなのだが、個人的には永遠に、III、完結編の3本を示すと認識している」
「それで?」
「特徴的なモチーフはそれぞれ以下の通りだ」
- 永遠に=敵の手に落ちる地球・宇宙の彼方に地球
- III=第2の地球への移住
- 完結編=負け犬古代
「なるほど。救援に来るデスラーは特徴にカウントしないわけだね?」
「デスラーの立場は特殊すぎるので、横に置こう」
「それで?」
「実は、2009公開版はこの3テーマが不発に終わる」
- 地球は敵の手に落ちない
- 移住もしないで良くなった
- 勝者古代
「じゃあDC版だと?」
- 地球は敵の手に落ちる・銀河の中心ヤマトが飛んでいく先に地球
- 移住する
- 負け犬で終わる古代
「そうか。これで後期ヤマトの特徴が全て継承されたのか」
「だから復活編のヤマトは、艦の側面にでかでかと錨のマークが入っていて、それでいいわけだ」
だから §
「結局、完結編の古代は、若者古代なら辞表書いてる状況なんだよ。味方を山ほど犠牲にしてやっとSUSに勝ったんだから」
「でも書かなかったよ」
「そこは大人になった、ということだろう。味方の犠牲というプレッシャーに潰されなくなった。それよりも、被害を最小にすることに努力するようになった」
「落下するコスモハウンドにショックを受けている暇があったら、ディンギルの少年の他にもう1人でも助けた方がマシってことだね」
「心構えとしてはその通り。実践しようとすると腕がもう1本必要だけどね」
オマケ §
「新たなる旅立ちも後期ヤマトだ、とするなら」
「するなら?」
「新たなる旅立ちの特徴は以下の通り」
「そうだね」
「すると、復活編もこれらの特徴がまるまるかぶる」
「えー」
- かつての敵との和解→ゴルイと和解
- 未知の敵と遭遇→第ウルップ星間連合の待ち伏せ
- 恩人の星の救援→アマールを守って介入
だから2 §
「だからさ。後期ヤマトの特徴を『理念の空回りで上手く行かなかった』と捉えるなら、リベンジはありなんだ。そういう意味で、完結編で完結と言ってしまったのは失敗。本当は終わってなどいないのだ。そうではなく、完結と言わないと客が来ない状況の方が問題だったのではないか」
「客のせい?」
「別の客だけが悪かったとはいわないよ。でも客も悪かった、という側面は否定できないかもしれない」
「言ってることがむずかしいよ」
「宇宙で物が下に落ちるのはおかしい、という時点で思考停止してしまった頭を使わない連中が山ほどいたってことさ」
「だって、宇宙で物が下に落ちるのはおかしいだろ?」
「その通りだ。それはおかしい。しかし、それが他の側面を考えなくていい、という理由にはならない」
「どういうこと?」
「問題文を最後まで読まない奴は足下をすくわれるってことだ」
「『アニメブームを引き起こしたのは宇宙戦艦ヤマトと言われていますが、ヤマトの全長は何メートル?』という感じの引っかけ問題だね」
「ちなみに、その問題は二重の引っかけになっている」
「どうして?」
「最後まで問題を聞かないで『宇宙戦艦ヤマト』と答える罠があると同時に、実はヤマトの設定全長が複数あってググっても答えようがないという罠もある。建前上オフィシャル設定は1つであるはずなのだが、それだと矛盾するし、俺設定も多い。しかも、うかつに出てきた数字で答えてしまいかねない」
「ぎゃふん」
オマケW §
「ダンボール戦機Wは敵の量産型がインビットという」
「どっかで聞いた気が」
「今やインビットはHBTで戦うのでは無く、LBXで戦うものになったようだ」
「えー」
「Wという名前といい、インビットという敵の名前といい、凄く分かりやすいぞ、ダンボール戦機」
オマケ2 §
「というわけで、思いついた。次に来る展開はダブルつまりツイン機だ」
「は?」
「つまりだな。ヤマトとムサシを連結して、更にパワーアップや!」
「つないでどうする」
「6連発可能なトランジション波動砲だが、6連発しかできないとも言える。しかし、ムサシと連動してエネルギーを供給してもらえば、その制約を突破できる」
「波動砲が塞がってるムサシだからエネルギーの補助役に徹することができるわけだね」
「それ以前にツイン機が分からないと意味不明だけどな」
「こういう奴だよね」
「そうそう。ツイン機はコイン機ではありません」
「また意味不明の単語出た!」
「そういえば昔、ワンコインの飛行機模型キットのシリーズがあったな」
オマケIII §
「もっとストレートに考えたヤマトWもあり得るけどな」
「そのWってなんだよ」
「ウィングじゃないかな」
「ヤマトは最初から飛ぶための翼を持ってるじゃないか」
「だから今更そんなアニメを作るまでもないんだよ」
「ぎゃふん」
「島、翼を出せ! の命令だけでいい」