名前: ガボーチン
本文:
冥王星会戦(旧シリーズ)の沖田艦は、超巨大戦艦と対峙したヤマトと似た立場だな・と、ふと思いつきまして。その時、レリーフ像の沖田艦長は古代に最期に残っている武器は「命だよ。」と語りかけます。最後の地球艦隊の攻撃目標は遊星爆弾をコントロールしているガミラス軍冥王星前線基地であろうと考えますとその前に、質、量ともに凌駕するガミラス艦隊と戦わねばなりません。そして、万が一に辿りつくことができても満身創痍であろう地球艦は「命」しか武器は残ってなかったと想像した次第です。すると、目的を果たせぬまま地球に逃げ帰る沖田艦ですからガミラスが見過ごすのも理解できます。ん、沖田艦と栗田艦隊が重なってきたような・・、ゆきかぜ以下が小沢艦隊かも・・ちょっと無理がありますけど。ところで、2199のキャラですが藪を除いて美男美女ばかりで・・、ぜひ、おいどん(新米俵太タイプ)の乗船を許可していただきたいものです。
「冥王星のガミラス艦隊と、超巨大戦艦を並列に置くと」
「なぜ置けるの?」
「どっちも圧倒的に強大だからだ」
「そうすると何が見えるの?」
「第1TVシリーズからさらばまでを1つの流れとして把握すると、冥王星は出だしで、超巨大戦艦はラストになる」
「それで?」
「圧倒的な敵を相手に命を投げ出す、という主題を冥王星で提示し、それを超巨大戦艦で回収したと言える」
「えー」
「ただし、本来はTV第1シリーズのラストがそうだったはずだ。ガミラスを相手に沖田が命を投げ出して勝ったという体裁になっているのだが、実はこれは主題の回収として十分ではなかった」
「なぜ?」
「古代も雪も命を投げ出さなかったからだ」
「雪は1度死んだよ」
「でも生き返った」
「そうか。そこは不発だったわけだね」
「だから物語構造的に第1シリーズ冒頭で提示されたテーマを回収して終わるためには、さらばの結末で古代は死ぬ必要があった」
「なるほど」
「しかし、2でさらばは無かったことになった」
「えー」
「2以降も主題の回収は試みられているが全て不発に終わっている」
「たとえば?」
「2はテレサ、新たなる旅立ちはスターシャ、永遠にはサーシャ、IIIは土門、完結編は沖田という犠牲者が出るが、ついに古代は死なない」
「主題の回収が常に煮え切らないわけだね」
「だから、続篇が作られ続ける」
「うーむ」
「その意味で潔いのがSPACE BATTLESHIP ヤマト。古代が死ぬことできちんと主題を回収して終わっている。1本の映画として立派に独り立ちしている」
だから §
「だからさ。新たなる旅立ちは割といいんだ。なぜなら、古代は死んでいないが、実はTV第1シリーズで最も重いキャラであるスターシャが死んでいるから」
「割とイマイチなのは?」
「永遠に。なぜなら、サーシャと古代の命の重さを比べたら、サーシャのために古代が死ぬ方が筋が通っているように見えちゃうから」
「ぎゃふん」
オマケ §
「そういう意味で復活編が偉大なのは、自己犠牲の連鎖がここで1回切れていることだ」
「どういう意味?」
「それまでのヤマトは誰か殺さないと終われないヤマトであった。しかし、復活編はその流れとは一線を画していて、乗組員の多くは沖田の子供達ではない」
「そうなの?」
「特に顕著なのがDC版」
「どうして?」
「通常版は守るべきものはヤマトではない、地球だと言ってヤマトを犠牲に差し出してしまうが、DC版だとそのシーケンスそのものが存在しない」
「大村さんの死は関係ないの?」
「いい質問だ。昔のヤマトなら、大村さんの死をラストに位置づける。ところが、ラストじゃない。死に特権性を見ていない証拠だ」
「だから、連鎖が断ち切られているわけだね」
「そうだな。これが本当の意味での新ヤマトだ」
「ならば、本当の意味での新ヤマトで提示された主題は何で、何を回収すれば終われるの?」
「復活編の冒頭で示されたテーマは2つ。大ウルップ星間連合による虐殺と、雪の行方不明だ。しかし、大ウルップ星間連合との関係は映画の中盤で回収されてしまい、結末にはなり得ない」
「不在となった雪か」
オマケ §
「そうだな。これが本当の意味での新ヤマトだ」
「だからどうした」
「でも、新ヤマトは公式の名前としては良くない」
「ずっこけた前科があるから?」
「そうじゃない。5年後10年後で古くなっても新ヤマトってそれはおかしい」
「しかし、iPadの新型はNew iPadらしいぞ」
「もしそうなら、明瞭にダサイ。というか、未来のビジネスを考えてないネーミングだ。とりあえず、今売れればそれでいいという発想だろうな」
「ケチョンケチョンだな」
「というわけで、古くなった今になって質問してみよう」
- 新宇宙戦艦ヤマトとヤマト2199はどっちが新しいですか?
- 新ビックリマンとビックリマン2000はどっちが新しいですか?
- 新マクロス級とフラッシュバック2012はどっちが新しいですか?
- 新エースをねらえとトップをねらえはどっちが新しいですか?
- 新米と土門ははどっちが新しいですか?
「なんで新米なんだよ」
「新が付くから」
「ちがーう」
「ちなみに、1つだけ冴えたアイデアを見たぞ」
「なんだい?」
「新iPadは、iPadジャックと呼べばいいそうだ」
「帰iPad?」
オマケ2 §
「ニューコスモタイガーは?」
「だからそこから先、コスモタイガーはモデルチェンジできなくなった」
「えー」
「2代目コスモタイガーも封印だね。ニューコスモタイガーと区別できないから」
「2代目コスモタイガーって、コスモタイガーIIってこと?」
「ちがーう」
オマケIII §
本日3/8(木)20:30より東京MX"アニメTV"で
2/18の宇宙戦艦ヤマト2199発進式レポートが放送予定!
「それで?」
「見たよ」
「なんてヤマト饑餓」
「1974年当時と状況はなんら変わらない」
「それで感想は?」
「クソつまんない番組であったし、ヤマトの扱いは軽いし、ヤマトの出番を見たらすぐ見るのやめた」
「えー」
「そもそも、勘違いしてるね」
「どんな風に?」
「現場にいたから断言する。おっさん達の方が圧倒的に熱くてトークも面白かった。特に彬良さんなんて、最高に面白かった」
「それで?」
「でもテレビでは若い声優の挨拶シーンばかり流して、ぜんぜん熱気が伝わってこない番組であった」
「なぜそうなるの?」
「声優がヒーローであることが当たり前の世界観の人たちが作ってるからだろう。でも、あの場のヒーローは声優ではなくヤマトであった。生きている人間なら、佐々木功こそがトップで、あの宮川泰の息子がそれに続く。それがあの場所の本来のヒエラルキーだ。1974年当時産まれてもいなかったような若い声優など、『頂きました』と言って指示を受けるのが精一杯。その場の主役にはなれない」
「でも、主役も若い声優が演じてるんだろ?」
「だから主役を演じることはできても、主役になれないんだよ」
「ぎゃふん」
「というわけで、どれだけ一生懸命ヤマト2199をアピールしようとオタク番組に話題を突っ込もうとしても、かえって滑りまくっておかしくなるだけという感じだな。たぶん、メイド服を着た女性グループがゲストになるような番組の視聴者層と、ヤマト2199を見る層は全くミスマッチ」
「ミスマクロス?」
「ちがーう。ミスマッチ」
「なぜミスマッチになるの?」
「バンダイビジュアルには、そういうチャンネルでアピールして売っていく方法論しか知らない連中がゴロゴロしているだけじゃないかな」
「今時のアニメの方法論で売ろうとしても上手く行かないってことだね」
「そうそう。ヤマトと言えば、西崎、松本、宮川と言ったそのへんの声優よりもアクの強いキャラが揃って成立したアニメだからね。声優人気をメインにビジネスに持っていこうとしても無理。そこで盛大な取りこぼしが発生するけれど、おそらく今の人たちにはそれが分からない。なぜ取りこぼすのか、なぜ上手く行かないのか、なぜ他のオタク向けアニメで成功していた方法論でブーイングが起きるのか理解できない」
「でも、実際はなぜなんだい?」
「アニメの始祖はヤマトと言われているが、実際には今時のアニメの始祖にはあたらないからさ」
オマケの王子様 §
「前にヤマト絡みでテニプリを話題にしたけど」
「何気なく見ていたらヤマトって言われて焦った」
「なんだって?」
「OBの元部長の名前が大和だったらしい」
「初登場じゃないだろ。覚えてなかったの?」
「テニプリなんて、寝ころがってへろへろと見てるだけだからな」
「思い入れなさ過ぎ」
オマケリオン §
「アニメの始祖はヤマトと言われているが、実際には今時のアニメの始祖にはあたらないからさ」
「じゃあ、今時のアニメの始祖は何だと思う?」
「難しい質問だが、一応考えてみた。中身がなくてスカスカで緊張感のカケラもなく何が面白いのか分からないという致命的な感想を持った最初のアニメはCCさくらだと思った」
「CCさくらか」
「でも、実際にはエヴァンゲリオンの方が少し早い」
「エヴァもNGなの?」
「作品として感性に全く互換性が無いが、そのへんは既に語りきっているので繰り返さない」
「それじゃ話はおしまい?」
「いや。それでもまだエヴァンゲリオンは最低限のことはやってると思った。その点はCCさくらと違う。しかし、部分要素というだけなら、実際にはふしぎの海のナディアまである程度遡れそうな気がした。ただし、ナディアは過渡期だ。超弩級マイナー映画の緯度0大作戦ファンとしては。ナディアで見せてくれた進水プレートを見つけるシーンだけでとりあえず許しちゃうようなところがある」
「進水プレート?」
「そうそう。あり得ない昔に進水してる潜水艦というのが緯度0ネタ。でも、オタクの大多数はエルトリウムという名前に興奮していて、そのシーンがもっと別のネタだとは説明しても耳に入っていなかった。まあ、このへんから既に感性に互換性が無かったと言えるけどね。説明しても説明しても分からないのでこいつらはいったい何だと思った昔が懐かしい」
「そいつらはオタクだろ?」
「身も蓋もない」
「そもそも、感性に互換性があった時代はあるの?」
「無かったのかもな」
「ぎゃふん」
「ちなみに、ナディアはνノーチラスが発進するところがまんまヤマトだった」
「ひぇ~」