「非常に良いアニメであった」
「君はどこが良かったとみるの?」
「やはりスケールが大きかったと思うよ」
「なぜ?」
「ヒロインの夢が『世界征服!』」
「……」
テガマルという男 §
「このアニメは、結局テガマルに始まりテガマルに終わった感じだな。実は主人公のハジメですらテガマルの物語を彩る存在でしかなかった」
「どういうこと?」
「主人公ハジメは、何者でも無い状況からテガマルに勝つまでになる。これは表面的なメインストーリー」
「裏面は?」
「テガマルが自分の夢に食われてしまうが、ハジメが彼を負かすことで悪夢から救い出す話なのだ」
「圧倒的に弱かったハジメに負けるから意味があるわけだね」
「問題はテガマルの夢なのだ」
「棚志家再興だね」
「しかし、再びチャンバラをするような浮ついた夢ではなく、経済的な強者になることが目的であり、かなり現実的だ」
「ならば、ヒロインのキマリの夢とは?」
「テガマルのカウンターとしての夢だ。子供らしいのびのびした夢だ。世界征服だからな」
「何が違うの?」
「子供の子供らしい夢は本人を押しつぶさない。しかし、テガマルの現実的な夢は実行できるがゆえにテガマルを押しつぶしてしまう」
「しかし、そこからテガマルは救われたのだね? なぜそう言えるの?」
「なぜなら、最後に勝利のフルーツ牛乳を飲むからだ。テガマルはハジメに負けて自分に勝ったのだ。だから勝利のフルーツ牛乳が飲めるのだ」
「フルーツ牛乳に意味があるわけ?」
「そう。ここはハジメの好物のふりかけ御飯ではないわけだ。最後に締めるのがハジメの好物ではなくテガマルの好物である以上、やはりこの話は全体としてテガマルの話だったと言えるだろう」
「そんなに?」
「結局、ブレイヴの主人公馬神弾に相当するのがテガマルなのだろう」
「ハジメあんちゃんは?」
「ユース相当なのだろう」
「操舵手の兄ちゃんか」
「ユースが強くなって、弾がどこかに行ってしまうのを引き戻したのが覇王なのだろう」
「そういう意味でも、ブレイヴと比較してスケールは小さくないわけだね」
委員長の問題 §
「委員長とは何だったわけ?」
「一足先に大人の世界に行って、テガマルやハジメを見守る者だ。見ることに意味があり、最後の2人の戦いも見ている」
「なるほど」
チャンピオンの問題 §
「チャンピオンは最後にハジメに戦いを挑むけど、それでもテガマルの話なの?」
「そうだな、その戦いはきちんと描かれないという意味で、最後の戦いではない。やはりテガマルが最後だ」
「あっさりアフロの正体を明かすしね」
「アフロは最強だから正体がチャンピオンのアラタで良いのだろう」
「なぜアフロは最強……」
他にも §
「ミカねえとか、さいもん校長とか凄くキャラとして面白くて良かったね」
「サブキャラも良い訳か」
「OPも前期最強だが、後期も中盤(キラキラのあたり)が凄くいい」
「確かにいいね」
「結局、いろいろライバルのアニメが出てきてどうなるかと思ったけれど、バトスピ最強で終わった感じだ」
まとめ §
「結局、最近ここまで、語らせたアニメはそれほど多くはない」
「そういう意味で評価は高いわけだね」
「そうだ」
「いちばん印象に残るエピソードって何?」
「ハジメと委員長が旅館の料理を賭けてバトルする話かな。料理が移動すると関係ないギャラリーが大騒ぎするのが面白かったな」
「わはは」
「あとはペンタン! ペンタンデッキを僕も極めるよ!(意気込みだけ)」