「一応幼稚園は公的な場所であり、存在はかなり幅広く知れ渡っていると考えて話題にする」
「なんだい?」
「芦花幼稚園の裏手に鳥居なんだよ」
「それが凄いことかい?」
「水路跡を追いかけている途中で見つけた。最初は普通の屋敷神の一種だと思っていたが、あとから地図で確認するとそれらしい家が見えてこない。また出かけて確認し直したら、芦花幼稚園の裏手だった」
「なんで幼稚園に」
「そこで思い出した」
「なにを?」
「井の頭線の浜田山と高井戸間の線路沿いにある常磐ヶ丘幼稚園の敷地にも八代があるんだよ」
「何か関連があるの?」
「幼稚園と屋敷神にどんな関連があるのか無いのかも分からない」
「問題提起だね」
補足すると §
「補足すると幼稚園だから屋敷神があるという流れとは思えない」
「なんで?」
「ここは水路(跡)沿いで、昔から人が住んでいた感じが強い」
「屋敷神がもともとあっても不思議では無いわけだね」
「しかし、屋敷神は土地に憑くから移転はされない。抹消されないとしたら、残り続ける。むしろ、この場合の問題は、なぜ幼稚園は屋敷神の存続を容認するのかかもしれない」
「なるほど」
「あるいは、なぜ幼稚園は屋敷神があるような場所に立地するのか、かもしれない」