2014年05月07日
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IT都市伝説・メモリは足りているか?

Written By: 川俣 晶連絡先

メモリを節約するな §

 PCのメモリはとても増えました。節約などは考えないでどーんと使いましょう。ソースコードの分かりやすさの方が重要です。節約よりわかりやすいコードを!

メモリの絶対量は増えたが §

「メモリを節約しないプログラミングをなんていうんだい?」

「富豪プログラミング」

「メモリが増えたからやってもいいじゃない?」

「確かにメモリの絶対量は増えた」

「だろ?」

「でもね。意外とメモリ不足状態は解消されていない」

「なんでだよ」

「メモリの絶対量は増えたといったけどね。実は要求必要量を充足できなければ、どんんなにメモリを足してもメモリは足りないんだよ」

「えー」

「結局ね。富豪プログラミングをやっても動くかも知れない。でもね、それは他のプログラムが確保できたかもしれないメモリを奪う行為に他ならない。もちろん、1回だけそれが動けば良いのなら富豪プログラミングでもいいよ。でもね、誰がどんなプログラムと同時実行するかわからないコードなら、無駄なメモリを確保しちゃダメだ。それは他のプログラムやユーザーから見れば迷惑行為だ」

「なるほど」

「それにCPUのキャッシュのサイズも無限では無いからね。メモリを節約すればそれだけキャッシュに一通り全部乗って高速動作できる可能性が出てくる」

「メモリの節約は実行速度にも影響するんだね?」

「するする。読み込む時間も短くて済むし、初期化のためにクリアする時間も節約できる。アンチウィルスソフトがスキャンする時間も節約できるかもしれない」

「いいことばかりじゃないか」

「だからね。メモリの無駄遣いは良くないよ」

「そうだね。たとえメモリが足りてもキャッシュからはみ出したり、ディスクにスワップされたり、速度低下する要因だらけなんだね」

「それに今は低速でメモリも少ないスマホという問題もある。WebアプリをうっかりPC上で書いてしまうと、PCでは快適に動くのにスマホでは動かないダメWebアプリができかねない」

「ひ~」

「結局、スマホを意識するとメモリ節約は避けて通れないんだ」

「わかったよ。メモリの節約を考えるよ」