「テクノボイジャーの主題歌の意味をもう一度解析するぞ」
「なんでだよ」
「意味が通る可能性が出てきたからだ」
「宇宙にハートはないだろう」
「無い。だからこそ、この歌詞の宇宙は宇宙ではないのだ」
「えー」
「そこからスタートする」
「謎をまとめてくれ」
- 誰が呼んでいるのかという謎
- いつか聞いた声とはいつ聞いた声なのかという謎
- ハートに宇宙はない謎
- 宇宙にハートはない謎
- 光のロードを越えていくとは何を越えたのかの謎
- Oh! DANの謎
- 123FOR YOUの謎
- 321DER MEの謎
- EDの謎
「まずハートと宇宙の関係から」
「うん」
「当然ハートに宇宙はないし、宇宙にハートはない。ならば宇宙とはなんだ?」
「なんだ?」
「冒険すべき未知の世界の隠喩だ」
「えー」
「そうすると、ハートに宇宙はある。つまり、心に冒険すべき未知の世界はある。なんらおかしい解釈ではなくなる」
「でもさ。冒険すべき未知の世界に心はないだろう?」
「そこだっ!」
「なんだよ」
「そこは逆に考えるんだ。ここでいう未知の世界には心があるんだ」
「えー」
「つまり、冒険すべき未知の世界とは他人なんだ」
「心に他人があるってことか?」
「そうだ。あなたの心に忍び込むシャランラ、という感じで他人は心に入り込めるのだ」
「な、なるほど」
「そうすると越えるべきものは自分と他人との境界線ということになる。つまり、光のロードとはそれを越えるために存在し、それを超えて横断して行くことが歌われている」
「じゃあ、DANって誰だよ」
「違うよ。Oh! DANだよ。つまり横断なんだよ。光のロードを越えていく横断行為そのものなんだよ」
「えー」
「1DERをWonderに読み替えるのと同じ方法論だ。こっちは日本語なのでハードルがちょっと高いけどな」
「うっそー」
「だからここに出てくる登場人物はYOUとMEなのだ。YOUには愛(Love)を、MEには驚き(Wonder)をという結論だ。123のようなカウントはFOR YOUとWinder Meを導出するために存在する助走だ」
「じゃあ、誰が呼んでいるんだよ」
「ここでいうYOUだ」
「いつ聞いたんだよ」
「ずっと聞いていたんだよ。隣にいる誰かだから」
「じゃあ、EDの謎ってなんだ?」
「実はね。ここまでやったらOPとEDは対になっていないとおかしいと思ってチェックしたら当たりだった」
「まさか」
「EDはSHAKE HAND! HAND IN HAND!と執拗に繰り返す歌なので、握手して複数の人間が1つになる歌なのだ」
「つまり、冒険すべき未知の世界である他者としてのYOUは、EDになると既に握手して一体になっているわけだね」
「そうだ。そしてEDの歌詞は、心が1つに燃えるということで終わる」
「でも銀河に祝福されるというまた謎の歌詞が出てくるよ」
「だからさ。銀河とは何か。心が1つに燃えることを祝福する存在なのだ。つまり、バラバラだった心が1つになって良かったねと思って見ている導き手がそこにいるわけだ」
「つまり、登場人物は3者いるわけ?」
「そうだ。MEとYOUと銀河だ」