「なぜこの映画を見ようと思ったの?」
「母が見たいと言ったので」
「君の主体ではないのか」
「ないよ」
「じゃあ、見たくなかった映画?」
「そんなことはない」
「理由は?」
「映画は見るまで分からない。どんな映画であろうと面白いかも知れない」
「それで面白かった?」
「凄く面白かった!」
「ホントかよ」
「理由は以下の通り」
- 素晴らしいニューカレドニアの映画ではなく、ニューカレドニアに行っても「違う」「分からない」という内容であった。ぜんぜんニューカレドニアを讃えていない
- 軍艦、戦闘機、戦車が出てこないが、実は出てくる飛行機、船、車は全部本物。車はフランス車ばかり
- 潜水艦の沈没地点に献花する婆さん
- 撃沈される潜水艦の体験談を生々しく語る爺さん
「じゃあ、なんだ?」
「素晴らしい潜水艦映画じゃないか。潜水艦の映像は出てこないが、濃厚に潜水艦の存在感がある」
「えー」
「まあ、ストーリー構成に甘いところがあって、おっさんとおばさんの恋のところはベタベタであまり出来が良くないけどね。まあそれはそれとして、映画としては面白いよ」
「ふーん」
「更にもう1つ大ズッコケの発見があったのだが、それはまたいずれの機会に」