「ちょっと分かりにくいのか、ぜんぜん気づいていない人も多いので」
「おまえもだろう」
「そうだよ。最初はおいらも気づかなかったよ!」
関係ない §
「まず、レンズマンとヤマト2199のメカデザインを並べてみよう」
GALACTIC PATROL レンズマン (1984) §
メカニックデザイン:渡部隆
宇宙戦艦ヤマト2199 §
メカニカルデザイン - 玉盛順一朗、石津泰志、山根公利、出渕裕
「関係ないじゃないか」
「そうだ。関係ない。ところがちょっと別の役職に手を伸ばすと突然違った風景が見えてくる」
GALACTIC PATROL レンズマン (1984) §
メカニックデザイン:渡部隆
宇宙戦艦ヤマト2199 §
セットデザイン - 高倉武史、小林誠、渡部隆
「まさか」
「そうだ。この渡部隆さんは同一人物。実はヤマト2199の設定資料集[EARTH}を引っ張り出して、渡部隆さんのデザインだけピックアップして見たけれど、どことなくレンズマンっぽかったぞ。明らかに他の人の設定とはひと味ムードが違うのだ。そして、そのムードはあまりヤマト2199の画面には反映されていない」
「えー」
オマケ §
「Twitterでレンズマン3連発で参った。1) 最近レンズマンの名称のもじりを多用した【最終英雄ドリアン】を読み直した 2) 古川登志夫さんのTLでレンズマンを見たばかり 3) トミーのレンズマンプラモの金型はハセガワだと昨日知った (アリシアのメンターよ、おいらにどうしろと……)と呟いた後、電車に乗ったらこんなポスターが」
「アリシアのメンター、おいらにどうしろと...」
「わはは」
「ところが帰りに京浜東北線に乗って見上げると目の前の同じポスターが」
「またかい」
「アリシアのメンター、おいらにどうしろと……」
「でもこれだけならただの偶然だろう」
「これだけならな」
「えっ?」
「京浜東北線を一駅乗って、そこで埼京線に乗り換えた。埼京線でふと見上げるとまた目の前に同じポスターが」
「ひ~」
「アリシアのメンター、おいらにどうしろと……」
オマケ §
「最終英雄ドリアンってレンズマンなの?」
「いいや」
「なんでレンズマンの名前のもじりを使っているの?」
「それはね。レンズマンみたいな壮大なスケールの話が始まりますよ、という暗示を行うサインとして採用したものだ」
「でも中身はレンズマンではないのだろう?」
「その通り。本来は全く無関係に構想された話であって、ストーリーに接点はない」
「それなのにレンズマンだと思わせたらダメじゃないの?」
「そうだ。だからカウンター・ウェイトが入れてある。主役宇宙船の名前はスカイラークで主人公の家が運営している店はイシャーならぬ【石屋の武器店】なのだ」
「あくまでレンズマンだと思って解釈しようとすると、出来ないようにしてあるわけだね」
「そうだ。無理矢理解釈を当てはめようとしても当てはまらないようにできている。しかし、一部の記述が読み飛ばされて読者の脳内で勝手に追加設定を付け加えると整合しちゃうかもしれないが、そこまでは手に負えない」
「わはははは」
「読者には誤読の権利があるので、そうしても良いが、仮に【誤読の権利】があるとしても、【それは本文の記述と矛盾するよ】という他の読者からの突っ込みが来る可能性までは何も保証を与えられない」
「読者の問題は読者間で解決して頂きたいわけだね」
「うん」
「もしかして、イシャーの武器店のもじりが出てくることも」
「そうだ。単純に、そういうスケール感の物語が始まりますよ、という暗示だ」
「ではなぜ主人公の宇宙船をスカイラークと命名したの?」
「実はそこは逆なんだよ」
「は?」
「実はもともとスカイラークという名前の宇宙船の設定があったんだよ」
オルランドと第2のオルランド
「それで?」
「プレアデスIIIは父殺し戦争で破壊された設定なので、ドリアンの時代には出せない。しかし、スカイラークが破壊されたという設定は存在しないので、出そうと思えば出せるはずだ……と考えた」
「分かったぞ。もともとあった設定のスカイラークを登場させることで、カウンター・ウェイトの重しにしたんだ」
「そうだね。そこに、手頃な文鎮があったのだ」
「それで、この短編小説オルランドと第2のオルランドと最終英雄ドリアンの関係は?」
「基本的には無関係だ。どちらも独立して始まって終わり物語だよ。ただ本筋と関係なくちらっと出てきたワードである【銀河三重衝突事件】の犯人が【最終英雄ドリアン】で明らかになるけれど、それを気にするのは度を超したマニアだけでいいよ」
「なんで?」
「それはオルランドにとっては大事件なのだが、これらの個別の物語にはどうでも良いことだからだ。単純に惨劇を乗り越えたという認識だけで良い」
「で、この話はヤマトと関係あるの?」
「無いなあ。レンズマンとちょっとだけ関係するだけだ」
「ダメじゃん」
オマケ2 §
「ヤマトの話をしろよ」
「よし。ヤマトとレンズの話を考えてみよう」
「どんな話だ?」
「重力レンズとヤマトだ」
「何が起こるの?」
「たぶん重力レンズを通過するとヤマトが大きくなったり小さくなったりする」
「嘘だ」
「いいんだよ、嘘でも。そしてヤマトは小さくなる」
「ヤマトが小さくなってどうするんだ? 体内にでも入るのか?」
「そうじゃない」
「かわいいミニヤマトじゃないか」
「(機雷に接触。ちゅどーん)」
「ヤマトは沈没し話はおしまい」
「ダメじゃん」
オマケIII §
「大変です、真田さん。艦載機を組みたてたら格納庫に収まりません!」
「分かった。重力レンズを通過してヤマトの全長を333メートルまで拡大しよう」
「大変です、真田さん。艦載機のパーツも大きくなったので、やはり格納庫に収まりません」
「露天繋止でその辺に固定しておけ」
「大変です、真田さん。露天繋止した艦載機が邪魔で、ガミラスのコバンザメがヤマトに取り付けません」
「知るかっ!」