「初めて見たの?」
「いいや。昔見た」
「見直した感想は?」
「信じられないほど絵が綺麗。1983年の水準とは思えない」
「それだけ?」
「信じられないほどストーリーがスカ。凄く退屈。敵の描き方は薄っぺらだし、味方は中途半端に多い割に描き方が不均一で【いるだけキャラ】がけっこう多い」
「ひ~」
「まあ、はっきりいって途中で退屈しちゃうね。退屈という以上に何を見るのか軸がはっきりしない。そもそもルナはヒロインと言うにはきつすぎるし、東丈はあっさり石化されて頼りないし」
「結局なんだよ」
「原作の選び方を間違えているね。キャラクターデザインも当時の平均的アニメファンの受容する範囲を超えていると思う」
「分かった。原作がAkiraなら良かったわけだね」
「いろいろな意味で勉強になったよ。予定しているクライシス1983論の参考資料としては最高だった」