2014年10月20日
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新潟・長生橋の焼夷弾跡

Written By: 川俣 晶連絡先

Subject: 高尾駅駅舎、弾痕、京王れーるランド

Keyword: 【▲→川俣晶の縁側→歴史と文化→歴史資料館巡り】

URL: http://mag.autumn.org/Content.modf?id=20141019134914

名前: トモネコ

本文:

「長生橋の焼夷弾跡」

駅舎の弾痕跡を拝見しました。

生々しいですね。

地元の長生橋でもペンキの塗り直しの際に焼夷弾跡が見つかり話題になっていました。

http://www.47news.jp/localnews/toretate/2011/11/post_20111113102327.html

再塗装工事は何度も行われていますが、今までは戦争の痕跡と話題になる事はありませんでした。

戦後しばらくは当り前の事として、その後は忘れ去られていた為と思います。

「探せば意外と戦災の跡が残っているものだね」

「昔は当たり前だったと思う?」

「思う思う。そんな事例だらけだったはずだ。むしろ、戦災の跡を消して復興することの方に重点が置かれていたはずだ」

「なら、なぜ今は戦災の跡が話題になるの?」

「珍しいからだろう」

「それだけ?」

「強いて言えば、戦争を知らない子供達の子供達に戦争を分からせる切っ掛けになるからだろう」

「それはどういうことだい?」

「どこか遠くでプロの軍人が行う他人事としての戦争は、正しい戦争像とは言えない。どこか遠くの海で戦艦大和が沈もうが、自分の生活に直接関係するわけではない。しかし、それは真っ赤な嘘。本当は、日常生活に直接関係する。戦争になれば物資は統制され、家でゴロゴロしていると非国民呼ばわりされ、最後には自分の家に爆弾が落ちてきたり、面白がって銃撃されたり、直接破壊されなくても延焼で燃えたり、敵に壊されなくても味方の軍隊が来て高射砲台作るから立ち退けと言われて家が壊されたり、そういうことがなくても親戚の家がそれで無くなれば親戚が家に転がり込んできたり、防空壕を作れと言われて庭に穴を掘らされたり」

「分かった。こんな身近に攻撃された跡がある以上、戦争はどこか遠い海や島でやるものじゃないってことだね」

「そうそう。やらなくてもいい戦争に賛成する者達は、非常に多くの人達の生活に影響を与える行為を、本当にそれだけの覚悟があった上で賛成しているのかってことだ」

「単に、自分のストレス解消に他人を利用するだけでは通らないってことだね」

「いや、多数になれば通るんだよ。それが民主主義」

「なんてことだ!」

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