感想・映画「BAYONETTA Bloody Fate」

「ふむ……」

「何だよ」

「大いなる努力でかなり凝ったことをしているのは分かる。しかし、いくつかそれに値しない要素も挟み込まれている。評価の難しい作品だな」

「良いか悪いかで言ったら?」

「良いとは思う」

「でも引っかかる部分が少しはある?」

「そうだな」

「どういうところが良いところ?」

「世界観が一貫している。凝ったビジュアルが、一応最後まで付いている」

「それだけ?」

「キャラクターも良いと思う」

「では引っかかるのは何?」

「基本設定が中二病で、分かりにくい。天使が敵とか、魔女と賢者の子供とか、あれは分かりにくい。直感的に分かりにくい上に複雑すぎる。そこは原作由来なのかも知れないが、良い映画にするには原作無視するしかない」

「それだけ?」

「エヴァンゲリオンっぽい表現や、極端に女性を性的に強調した作画など、いただけない部分もあったな」

「そもそもベヨネッタって知ってた?」

「ゲームでの名前は知っていて何となく体験版は少しやったような気もする」

「その時の感想は?」

「自分がやるゲームでは無いなと思ってそれっきりだったな」

「だから映画も見ていないわけ?」

「そうかもしれないな。自動的に素通しになっていたのかも知れない」

「映画はゲームとは印象が違う訳?」

「うん。そこは違う……と思う。そんな気がする」

「実際に見て面白い?」

「中盤は文句なく面白い。序盤と終盤はちょっとアレな要素もあるかな」