「確かに、このBGMは良い。勢いもあればアレンジもいいし、しかもみんな揃って一発録り」
「でもさ、君はこの映画に燃えていないだろう?」
「映画は見ないと分からない。見ていない映画には何の意見も出せない。見るか見ないかと言われれば見るが、それは見ないと何も始まらないからで、良いか悪いかなんて事前に分かるはずが無いよ。まあ世の中には分かっちゃう人もいるらしいけどね」
「それは内情を知っているプロかい?」
「自信過剰のマニアの話だよ」
「敵機だったら撃墜されていたわけだね?」
「それは坂本」
「しかし、見ないと分からないと断言されると話が続かないぞ」
「そうだ。この話は続きようが無い」
「結局どういうことだい?」
「宮川音楽は良い音楽であるが、ヤマトにまつわる全てを肯定できるわけでもない。むしろ批判的に見ていくと【さらば宇宙戦艦ヤマト】まわりには、いろいろと見え隠れする問題があり、ガトランティスにはそれらの問題がこびりついている可能性がある。それを無批判に取り込んでしまうと、何かおかしな世界に行ってしまう可能性もある」
「それは何を意味するのだい?」
「取りあえず星巡る方舟は、露出は多いがメッセージが見えてこない。漠然としてつかみ所がない」
「尚更見ないと分からないってことだね」
「でも、分からないからスルーしていいや、と思われてしまうとビジネス上はマイナス」
オマケ §
「取りあえず星巡る方舟は、露出は多いがメッセージが見えてこない。漠然としてつかみ所がない」
「分かった。どこかの店に出した巨大なヤマトの看板は街路樹に隠れて肝心なところがよく見えないって話だね?」
「違う。でも違わない。露出は多いけれど、どこかチグハグ感がある宣伝なんだよなあ」