「ほほう。この段階で言わせちゃうのか」
「何を?」
「ホームレス狩りがクズなら、ホームレス狩り狩りも同類のクズだと」
「それはなに?」
「前回まで完全に目覚めたヒーローだった三太くんが、ダメ野郎の同類だと主張しているが、三太くんはそれを否定しない。むしろ同意してしまう」
「なぜ?」
「三太くんにも負い目があるからだ。小夜子をこうしてしまったのは自分だという負い目がね。だから、被害者でありかつ加害者でもある」
「それで?」
「最終的に行き着く先は【一緒に地獄めくりしようぜ】ということになり、壮絶だが、実はそこまで言わせる愛の告白はロマンチックでもある」
「地獄の壮絶さが、逆にロマンチックなムードを拡大させているわけだね」
「そうそう。で、ついでにあえて九郎丸と戦ってあげる刀太君もそれはそれでロマンチック」
「今回はロマンス回?」
「かもね」