2015年02月01日
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さらば救命艇模型を見て考えたこと

Written By: トーノZERO連絡先

「昔の【ゆうなぎ】のキットを買って、救命艇が入っていたのだが、これを作ってじっと見ているうちにいろいろ問題点が見えてきた」

「映画を見ても特におかしい点は無いように見えるけど」

「そうだ。映画の映像はあまりおかしくないように工夫されている。それほど変な印象は受けないはずだ」

「模型にすると別だってことだね」

「そう」

「ならばどこがおかしい?」

  • エンジンがマッチョすぎる
  • 幅が広すぎる
  • コクピットが大きくコンテナが小さすぎる (あるいはコクピットが高すぎる)
  • 側面赤十時マークだけが機体ではなくコンテナに付く
  • 潜水艦風のセイルが救命艇っぽくない

「要約するとどうなる?」

  • バランスの悪いシービュー号 (前面の大きな曲面窓とセイル)
  • 失敗したイーグル宇宙船 (白い色と着脱式コンテナ)
  • A-10風 (エンジンと双尾翼、機首の穴は30mmガトリングか?)

「おっと。時系列は平気なのか?」

「こうなる」

  • シービュー号 1964年
  • スペース1999 1974年
  • A-10の運用開始 1977年
  • さらば宇宙戦艦ヤマト 1978年

「問題はどこにあると考える?」

「シービュー号とA-10は救命にはあまり関係が無い。それぞれ、海洋調査用の原子力潜水艦と対地攻撃機だ。イーグルは汎用で、救命にも使用されるので、ある程度イメージは重ねられるが、戦闘用イーグルというのもあるからね」

「波動実験艦ムサシもブリッジがシービュー号のイメージだっていうじゃないか」

「波動実験艦も海洋調査用も学術研究という意図が重なるからそれはいいんだよ。サイズにしても、どちらも大きいからね」

「問題は同じ論点では論じられないのだね」

「もちろん、これはデザイナーのセンスの問題ではなく、発注者の要求という可能性もあって、一概には結論を出せる問題ではないのだけどね」

「一概には結論を出せないが、結果として出てきたデザインはイマイチ煮え切らないわけだね」

「そう。でも、実際の映像にはその【煮え切らなさ】はあまり見えてこない。フィルムの奧を見通す目を持たないと」

オマケ §

「しかし、君の論調を見ているとさらば宇宙戦艦ヤマトを批判しているのか、それとも方舟に意見しているのか良く分からないね」

「方舟に救命艇は出てこないよ」

「じゃ、コスモシーガルは?」

「方舟にコスモシーガルは出てこないよ」

「じゃあ2199のコスモシーガルってことで」

「コスモシーガルはこの救命艇ほど破綻はしていないと思うよ」

「批判点はないのかい?」

「あるけど、ずっと小さい」

「説明してくれよ」

「破綻はしていないが、全体のバランスが悪い。ちょっとちぐはぐな感じもある」

「矛盾を解決しようとして新たな矛盾が宇宙を席巻してしまうのが2199だってことだね」

「まあ、やった当事者はもう分かってると思うよ。それに、さらばの救命艇ほどデザインが壊れてはいない」

オマケ2 §

「救命艇、意見はあるにせよ、基本は愛嬌のある可愛いメカなので、救ってやりたい気もする」

「君ならどうする?」

「あくまで個人的なアイデアであって、他にいくらでもやり方はあると思うが、今思い付くのはこんな感じだ」

  • エンジンのマウント方法を工夫する
  • もし翼の上に何か付けるなら、ライトニング風に燃料タンクにしておく
  • 翼の大きさと位置を調整する
  • コンテナの大きさをもっと大きくする
  • 機体の延長もありかもしれない
  • 赤い十字マークはどこに付けるのか一貫させる

「これを改善するとシーガルになる?」

「ならない」

「なぜ?」

「救命艇の愛嬌のある顔立ちは、シーガルには無い特徴だから。それを活かそうとするなら、どういじってもシーガルにはならない」

宇宙戦艦ヤマト

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