「これは凄い意味深な展開」
「鬼畜難易度の死に覚えゲーを徹夜でクリアした廃ゲーマーのような目が?」
「そこじゃない」
「どこだよ」
「刀太の見る夢に出てきて刀太を見限るのが雪姫、フェイトと田舎の友達4人。刀太を引っ張り込もうとするのが謎の人物。目覚めると九郎丸とキリヱと三太。場所はアフロさんの家」
「それがどうした」
「ホルダーさんを家出して、自立を志した瞬間から刀太の過去は過去という名の敵になったのだよ。実際には敵では無いだろうが、刀太の意識の中では安心できない存在になった。一方で、現在の自立を志した刀太のリアルな味方は九郎丸、キリヱ、三太、アフロなのだ」
「謎の人物は何なんだよ」
「味方のふりをして刀太を地獄に連れて行こうとする偽の味方。妖しく惹かれるものはあるが、惹かれてはならないもの」
「なぜ惹かれるの?」
「真実を知っていて安息を与えてくれそうだから」
「安息ってなんだ?」
「死だよ」
「ひ~」
「それから夢の中で刀太が着ているTシャツは【塩味】」
「それに意味があるの?」
「あるある。味噌味でも醤油味でもなく塩味」
「なんだよ、いったい」
「涙はしょっぱいのさ」