「なるほど。そう来たか」
「どう来たんだ?」
「このままでは、ストレートにキティと刀太が接近してしまうが、約束の時までそこに戻れない状況を設定して、物語を盛り上げると」
「遅刻すると数百年単位で遅延なのだね」
「しかし、いちばん面白いのは、おそらくそれを分かった上であえてやるダーナさん」
「なんて奴だ」
「努力しなければならない状況に、わざと追い込むわけだね」
「ダーナの言いなりになっていい訳?」
「良くないと思うので、より強くなるという仕掛けなのだろう」
「なるほど」
「ああそうか。空中の魔方陣に刀太が衝突するが、あれは減速用ね。速度を落としてやらないと着地できない」
「サービスか」