2015年09月01日
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感想・映画「神様はバリにいる」

Written By: トーノZERO連絡先

「ってわけで、神様はバリにいる、だ」

「それで? 神様はいた?」

「さあ、そこは良く分からない」

「どんな話だよ」

「まあ、バリ島で自殺しようとした女が紆余曲折で死なないというよくある話なのだがね。バリの日本人、アニキも絵に描いたような成功者で子供っぽい夢を叶えるわけだがね。そこは問わない」

「では何を問うわけ?」

「バリにいると人が変わる。主人公に求愛して追いかけてきた男は、現地で他の女と結婚してしまうし。主人公は、女なのにヒロインとしての役割を持たずにボロボロに扱われた上で、何かを掴んでしまい、逆にアニキを引っ張っていくような感じになるし」

「成功者のアニキが、悩み多き挫折人になるところが面白いわけだね」

「そこから主人公は何かを学んでいくわけだ」

「成功者から学ぶわけではないのだね」

「成功者の言葉は言葉でしかない。相手の心には届かない。しかし、挫折は心に届く」