2016年02月26日
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【自動車を運転する子供】のイメージで解釈する銀河漂流バイファムの原風景

Written By: 川俣 晶連絡先

「実は、【自動車を運転する子供】のイメージから、銀河漂流バイファムの原風景が読み解けることに気づいた」

「昔あったアニメの名前だね」

「そうだ。子供達だけで戦争を生き延びる話だ」

「なぜそう思ったの?」

「仮に、終戦直後は子供が自動車を運転していたと仮定しよう」

「それで?」

「進駐軍相手の英語の歌が街に溢れるのも終戦直後。わざわざ英語で主題歌を歌ったことにも適合する」

「いろいろ、終戦直後の時代に結びついていくのだね」

「そうだ」

「何が読み解けるの?」

「大まかに言うとこのあたりの原風景」

  • なぜ大人は死んでいくのか
  • なぜ子供だけでサバイバルするするのか
  • なぜ高下駄でペダルを踏むのか
  • なぜ主題歌が英語の歌なのか

「どんな感じで?」

「おおまかにいって、こういう感じの光景がバイファムの原風景ではなかろうか」

太平洋戦争、終戦直後

米軍占領下の太平洋の島

大人とはぐれて子供達だけの集団が必死に生き延びる

生きるためには高下駄を履いてトラックも運転する

子供達は、年長者が年少者の面倒を見ながら生き延びる

米軍占領下なので流れてくるのは英語の歌 (でも、日本人歌手)

Wipe away, all your teas.

泣いていても守ってくれる大人はいない。涙は全て拭いて生き抜く

Never give up.

僕達は諦めない。

だが、彼らの集団の中には、親からはぐれた敵国人の娘も混ざっていた。

彼女は敵なのか?

「そうすると、銀河漂流バイファムとは未来の宇宙の話ではないことになるのだね」

「そうだ。終戦前後の【大人が十分に子供に対して庇護を与えられなかった時代】の反映と見るべきだろう」

「では、味方の軍艦が来て戦力を増強してもらって親の解放を目指して進撃する展開は?」

「そのあたりは、当時の子供の願望の反映と思って良いだろう。最強の帝国海軍がみんな沈んでしまったとは信じられない子供の心が見た幻だ」

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