2016年05月30日
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烏山上空を飛び抜けたドーリットル空襲のB-25

Written By: 川俣 晶連絡先

「今日は、山室三兄弟の裏付けを取ろうと世田谷中央図書館に行ったのだが空振りだった」

「無駄足?」

「いや。いろいろ面白い発見があった。特に凄かったのがこれだ。【史料に見る江戸時代の世田谷】のあとがきにドーリットル空襲のB-25を目撃した話が出ている。高井戸方面から飛んできたB-25が烏山南東部から上祖師谷北西部に抜けたという。高度は1000メートル以下」

「でもさ。それはおかしくないか? 南から来た空母ホーネットから発艦したB-25が北の中国大陸に抜けたのだろう? その情報だと北から南に飛んでいるように見えるぞ」

「そこだっ!」

「そこがどうしたんだよ」

「実は、WikiPediaを調べるとドーリットル機は茨城から本土上空に入っておそらく十条の東京第一陸軍造兵廠を目指して、そのまま厚木に抜けている。線を引っ張ると高井戸や烏山上空を飛んでいてもおかしくないことになる」

「なんてことだ」

「もっとも、ドーリットル機は早稲田中学を誤爆しているが、そこから厚木に抜けるなら高井戸上空は通らない。そこは検討を要する問題だ」

「なんてことだ」

「とりあえず、【日米全調査 ドーリットル空襲秘録 (ARIADNE MILITARY) 】という本に全機の予想飛行コースが載っているそうだ。図書館で調べようと思う」

「都合良く自転車で行ける範囲の図書館にあるのかい?」

「実はあるんだよ。調べた」

「えー」

「実は杉並区の三箇所の図書館にあった。高井戸図書館にもある。世田谷の図書館には見つからなかった」

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