C#でのList<T>クラスのReverseメソッドの罠【▲→川俣晶の縁側→ソフトウェア→技術雑記】

問題 §

コードを整理していたら、List<T>.Reverse()が突然コンパイルエラーを起こすようになった。

原因 §

List<T>.Reverse()と、IEnumerable<T>.Reverse()が衝突していて、どちらが使用されるかは型指定に依存する。そして両者は名前こそ同じだがインターフェースに互換性はない。ソースの整理中に等価だと思って型をうかつに書き換えるとはまる。

解説と解決 §

以下のソースコードで、全てのパターンにおいて変数に格納されているオブジェクトは同じであるにも関わらず、パターンAとパターンCは通るがパターンBは通らない (パターンBの場合のみIEnumerable<T>.Reverse()ではなくList<T>.Reverse()を呼び出そうとしている)。パターンBに陥っている場合はパターンAかCに書き換えれば解決できる。

using System;

using System.Linq;

using System.Collections.Generic;

class Program

{

static void Main(string[] args)

{

// パターンA

IEnumerable<string> a = new List<string> { "A", "B" };

foreach (var item in a.Reverse()) Console.WriteLine(item);

// パターンB

List<string> b = new List<string> { "A", "B" };

foreach (var item in b.Reverse()) Console.WriteLine(item);

// パターンC

List<string> c = new List<string> { "A", "B" };

foreach (var item in ((IEnumerable<string>)c).Reverse()) Console.WriteLine(item);

}

余談 §

似たようなものに、Countの罠というものもある。