2016年10月04日
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感想・映画「ヒロイン失格」

Written By: トーノ・ゼロ連絡先

「前半は文句なく面白い。表現も面白い。主観的な記号がいちいち物体として画面に同居しているのはなかなか。でも、後半重苦しいだけの展開が続いたのは残念」

「じゃあ結末はどうなの?」

「そこは良いよ。ちゃんと成長して終わった。自己中心的世界観を卒業して、誰もが自分自身のヒロインだという大人の世界観に到達できているのだからね」

「ちょっと過剰に重苦しいのが残念というだけで作品としては良いわけだね」

「うん。心の奥まで踏み込むような心理描写に優れた作品だったと思う」

「それはなにを意味するわけ?」

「インサイドヘッドに見られたように、象徴的な何かを壊しながら大人への階段を上がることを表現しているわけだ」

「その間接的な心理表現がクールなのだね」

「そう。基本的に映画は目に見えるものしか描けないからね。いかにして心理を目に見える形にするかがある意味で勝負。その点で、この映画はいろいろ面白かった」