2016年10月14日
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感想・映画「BFG: ビッグ・フレンドリー・ジャイアント」

Written By: トーノZERO連絡先

「なぜこれを見たの?」

「14日はTOHOシネマズ割り引きだから」

「それだけ?」

「あとね。もう1日1回しか上映してなかったけど、時間が手頃だったから」

「それだけかい」

「見る前は、あまりよい評判を聞いていなかったのだがね。女の子主役だからまあいいかと思って見た」

「結果はどうだった?」

「凄く良かった。面白い良い映画。事前の印象がひっくり返った。見て良かった。ただし……」

「但し書きが付くの?」

「うん」

「それはなに?」

「ハードルがちょっとだけ高い。インサイドヘッドのハードルの高さと似ているがね」

「その僅かな高さで振り落とされる観客も多いだろう、という話だね」

「そうだ。見ても分からなかった人はおそらく少なくないだろう」

「では何がハードルなんだい?」

「見えるものが真実ではないことだよ」

「えー」

「つまりだな。何が夢で何が映画の中の真実なのか」

「それを区別できないとダメなのだね」

「いや、それでも足りない。実は両者を完全に区別できないんだよ、この映画は」

「まさか」

「その曖昧さを受容できるかどうかで決まる部分もあるだろう」

「具体的にどの辺が夢?」

「巨人の国もイギリス王室も実は全部夢。子供が見た夢。だから、王室の中身が凄く子供っぽい」

「本物の王室なら、いきなり窓から来た子供とお食事したり、軍隊をいきなり派遣してくれたりはしないわけだね」

「BFGの王宮でのお食事も、子供が考えた面白い会食そのもの。BFGがコーヒーを噴き出してしまうのも子供のセンス」

「そこがポイントなのだね」

「そう。強い私、女王様と交渉できる私、王室の私も子供の夢の世界の話であろう。無人島に悪い巨人を島流しという結末もそう。そんな結末でハッピーエンドとは言えないが、子供の考えることだから」

「他に何かポイントは?」

「スピルバーグ監督で音楽 ジョン・ウィリアムズだからねえ。少しセンスが爺さんよりという気もするが、まあそれで良いと思うよ」

「音楽良かった?」

「良かったね」

「他に何か気づいたことは?」

「持ち味は、ハウルの動く城に近い」

「女性主人公が、普通では無い誰かの住処に行くところや、結局王宮に行く成り行きや、イギリスといったあたりの状況が似ているわけだね」

「親不在の女性主人公というのも似ている」

「なるほど」

「進撃の巨人の影響はあるのか無いのか知らんがね」

オマケ §

「実はハドソン川の奇跡を見ようかと最初は思っていた」

「なぜ?」

「飛行機出てくるから」

「でも、時間の都合でBFG見たのだね?」

「うん」

「飛行機は諦めたの?」

「実は英軍のヘリの編隊が飛んでいたので、納得した」

「えー」

「イギリス軍大活躍だよこの映画」